ガールズ&パンツァー 最終章第4話 感想その3 

さて、感想その3。試合内容というか、桃ちゃん関連にもなる指揮の話がしたい。

会長の器の大きさを垣間見た

大洗の実質的な副隊長と言えば、まぁ当然ながら杏。会長を引退しても3万人の命を預かって大人とも対等に渡り合っていたカリスマ性と手腕は健在で、あんこうが落ちてもすぐに桃ちゃんから一時的に指揮系統を預かって残りの皆を率いて脱出。この時サメチームだけは桃ちゃんが別個呼んでる所が細かい。

ただ、今回の会長が実質的に皆を率いたと言えるのはダム穴の上に来るまで。カエサルの提案で塹壕掘り、澤ちゃんの提案であんこう破れ鍋作戦と進めていくわけですが、この過程が杏というキャラの扱い方が上手いなぁと思った次第。

塹壕は簡単に掘れるのか?という疑問に対し、具体的な方法を提示させて、可能だと判断したらそれを了承。ダム穴からの脱出も、穴を掘り進めるのに時間が掛かるのをどうする?という疑問をぶつけて、具体的な方法を澤ちゃんとお銀に提示させて決定。

今までの杏というキャラは一人でも皆を引っ張っていく強さを持っていましたが、一方で皆の自主性を引き出させて自分は意見を集約するだけという、自分が主体にならない形でも上に立つ者としての姿を見せました。ただ意見を出させるだけでなく、疑問や難点をちゃんと潰して、全員が納得出来る状態にまとめ上げて決めるという、この過程が実に丁寧で理想的。

あまつさえ砲手としても仕事をきっちり果たし、最悪の場合に備えて指揮権の委譲も事前に決めていたり、隊長としての仕事ぶりが今回あまりにも光ってた。というか、杏の才女としての底がまだまだ見えない・・・こんなん戦車道で少しでも自己主張が強くなってしまったら間違いなく指揮系統が混乱する。劇場版でも通信がほぼ報告のみだったのも納得。テレビアニメの時にあんまり仕事してなかった理由がガンガン補強されていく。

ただ、その杏と同じチームなせいで桃ちゃんは今回全く仕事が出来ていなかったのですが・・・突撃は無謀だと嗜めてる辺り、杏のおかげで落ち着いた後は頭も冷静に働いてたのは分かるのですが。桃ちゃんを隊長として優勝させて進学させるという動機上、桃ちゃんが一皮剝ける展開はここで来るんじゃないかと思っていたのですが、あんこうが脱落という異常事態で流石にそれは都合が良過ぎるか・・・もう決勝戦しかないわけだけど、桃ちゃんの未来はマジでどうなるんだ。

そして脱出後は澤ちゃんの指揮が始まるわけですが、まず次の隊長を立てようと進言したのがエルヴィンで、最初に澤ちゃんが良いと挙げたのがキャプテンな所がキャラ的にもピッタリだなって思う。キャプテンはVarianteでアスリートだけあって立て直しが上手いと評されていましたが、そのキャラ評にブレない迅速な行動。

提案→賛成多数→承認という形でスムーズに決まっていて、仮に杏からの実質的な指名が無かったとしても混乱を招くことなく委譲は進んだはず。・・・この辺を改めて考えると、本当にただの女子高生か?って位に行動のレベルが高いのですが(汗

それと、二手に分かれた後の暗殺班が大洗女子ってチームだなぁと思う。元から少数な分、個々の判断に任せる所が強いのはこれまでの劇中でも描写されてきましたが、それが存分に活きてたのがここ。滑落して立場が一転して追われる形になった後、逃げずに迎え撃とうという提案。

ここでそど子がカバとアリクイに乗り、KV-1の相手まで自主的に勤めに行った所に劇場版からの心境の変化を感じたのは私だけだろうか。ここも無謀ではなくマカロニという勝算のある策があるから実行に移しているわけで、命令の無視も無ければ破れかぶれでもなく、個々に現実的な判断をして動けている。最後のアリクイさんも自分達の判断でミカを出し抜く奇策をお見舞いした。

あんこうがいない大洗という異常事態から2年半、蓋を開けてみるとあんこうが離脱した後の指揮系統の引継ぎと機能は不全を起こさず、元々あった個々の判断能力も相まって、最早あんこう頼りの集団からはとっくに脱却していた。劇場版Varianteで杏が言っていた「どんな困難な場面でも 状況はいつだって自分達で作る」そんな大洗女子の姿が存分に観れたなぁと思います。てか伊能先生、本当に解像度が高すぎるでしょ神かあの人は・・・

隊長がめちゃくちゃ優秀なのも似てる

一方で継続もミカが隊長として指示を出してはいるものの、状況の確認をしたくて単独で前に出たタミ、最初から別働隊で単独行動のヨウコみたいに個々に判断する所も結構強くて、そこは大洗と似たチームって感じに描写してるんだなと思った。

何よりダム穴からの脱出や二手に分かれた理由を見破り、スキー開始までの誘導、奥の手の雪崩と、間違いなく継続最強の駒でありながら、ミカの頭脳の高さと用意周到さもメチャクチャ優秀であることが描写されてて、こういう点でも大洗と似た学校なんだなと。

そんな化物をどうやって倒すかって回答が完全に足を止める瞬間を作るしかなく、その策が序盤にやられた策の意趣返しってのも本当に綺麗な決着。しかしそれもT-26と位置が逆だったら失敗に終わってたので、ミカの言う通り勝利の風がアリクイさんに吹いた形。

負けてもミカの株は全く下がりませんでしたね。むしろ戦い方も似てるから大洗の奇策は見破る、多対一でも落ちないと、はっきりとやべーやつであることが分かりました。

ちなみに話は変わりますが、BCや知波単は副隊長が2人試合前の挨拶に出てたので、4話の描写的に聖グロはダー様、愛里寿、ペコ。大洗は桃ちゃん、みほ、澤ちゃんが出てきたら良いなぁとか思っています。

感想その1

感想その2

感想その4

名古屋での舞台挨拶と安城コロナシネマワールド

轟音上映&生コマフィルム開封

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