遂にアニメが最終話を迎えましたね、ハッピーシュガーライフ。先週の11話までで原作の単行本の範囲も全て終わったので、色々と気になったまま1週間待っていたわけですが、最終話は結構予想外の展開と、原作でも未だ明らかになっていない伏線の回収もあったりして、個人的に非常に面白かったです。
気になる原作先行話の内容は
原作の38話・39話・40話の範囲がどれだけ反映されるのかが気になっていた一週間ですが、実際にはこの3話分の範囲はカットこそありながらも、たいよー君が叔母の部屋に突入して食われる・しょーこの死体をさとうが処理する・叔母がさとうにお金を渡し別れを告げる・あさひに送られた写真に1208号室という部屋番号まで映っている、といったこの3話分で重要な部分はほぼ全て含まれておりました。ただ、叔母が渡したお金が小銭の山から札の山になっていたりという違いもありましたね。
で、アニメ見終わってからこの3話、ガンガンjokerを読み直したのですが、39話でしおが指輪を見ながら「忘れ物ないかなっ」って言ってる台詞があったのと、さとうが指輪を外して死体を処理した後、指輪をはめ忘れたままなのを確認しました。これそのまま今回の最終話の展開を指す台詞にもなっていたんですね。
まだ9巻の発売日も未定ですが、気になる人は上の感想記事を読むか、今からでも買うかネカフェに行くなりしてガンガンjoker8~10月号を読んで原作38話~40話を自分の目で読んでみると良いと思います。少なくともアニメ版は、12話Aパートまでは原作と同じ展開をしたということです。
これはifの結末なのだろうか
アニメ1話冒頭のあの謎のカット・・・屋上から身投げする可能性は考えていましたが、まさかその通りになるとは。ただ、部屋を燃やした後ならとっくにマンションを後にしてるのでは?というのが最大の疑問だったのですが、一度戻ったのなら納得。そしてその理由がさとうのしょーこの死体処理によって生まれたものだったので、本当に最後までしょーこを切り捨てたことがさとうの命運を分けましたね。そしてたいよー君を利用したことも、最後の最後に邪魔をする要因になりました。これまでやって来たことが全て自分に跳ね返った形に。
あさひは原作でもまだ果たしていないしおとの再会がようやく出来ましたが、彼の話したいことというのが想像以上に重かった・・・まさか悪魔こと父の死の理由が、母が毒を持っていたからだとは。つまり時系列を整理しますと、
母さんがしおを叩いてしまい、しおを捨てる→その足で悪魔に毒を盛りに行った→悪魔が死ぬ→あさひがしおと母さんを迎えに行くも既にしおはいない→その頃さとうがしおを拾った
という流れになりますね。かなーり紙一重だったんだな。神戸家の事情が読者にもしおにも明らかになり、あさひがお兄ちゃんだと思い出したしおですが、それでもしおはさとうを選び、あさひから離れてしまいました。
結末としても、一言で言えばしおが第二のさとうになってしまったという、あさひからしたらしょーこの死体まで見てしまった上に母さんは逮捕、しおは家に戻らない完全なバッドエンド。あさひが報われなさ過ぎて私は辛いです・・・彼が何をしたんだよ本当に。わざわざ朝月を見上げるシーンを入れたのは、しおは母さんとあさひを照らしてくれる月だった→何も照らさない朝月=しおはもう二人を照らす存在ではない、って意味なんでしょうね。
あさひは誘拐された妹の心を改造され、しょーこは殺され、叔母は責任を取って逮捕、太陽君は叔母に食われて廃人化、北埋川先生は警察に事情聴取と、バイト先の店長と先輩以外さとうに関わった人々がことごとく不幸になる結末。すーちゃんもパスポート見つかったら何かあるかもしれないね。あの女、自分の愛を知りたいだなんだで好き勝手やりまくった挙句に愛への悟りを開いて満足して死んでいきやがりましたよ、はた迷惑にも程があるわ。まぁ死という報いはきっちり受けたけど、神戸家に待っていたはずの幸せを奪い滅茶苦茶にした責任は取らずに死にやがったのはめちゃ許せんよなぁ。
・・・しかし、原作はまだ未完ですがどういう展開になるのやら。アニメは40話までの話も含まれていたので大筋は変わらない可能性が大ですが、ほぼ同じ展開になるのか、結構変わってしまうのか、そこはまだ分からない。ひょっとしたらアニメとは違うもう一つの結末を見せてくれるかもしれませんし、原作は今後も欠かさず読んでいく。
1週間待った甲斐があった
原作既読組もアニメ初見組も、「結末が分からない」という点は共通して迎えたアニメ最終回。蓋を開ければこれまで未回収だった伏線も含めて全ての過程が集約され、意外にもスッキリと1話で終わりました。これを素晴らしい純愛の物語と捉えるか、はた迷惑なサイコパス女の死ぬまでの壮大なはた迷惑物語と見るかは人によって分かれるでしょうね。
個人的には、しょーこまで殺したんだから無事に新しい城を見つけろという思いと、しょーこまで殺しやがって報いを受けろア〇ズレがという思いが両方ありましたので、とりあえず報いを受けて死んだアニメの結末には満足しております。ただ、あさひ君が不幸過ぎた上に最後まで報われなかったので、彼へのフォローが原作の結末にあればなぁ・・・と思います。
そしてその後の原作はと言うと・・・ 2019/6/22更新
アニメ放送終了から3週間ちょっとして10月22日にガンガンjoker最新号が発売されました。こちらに最新の第41話が掲載されていましたが、あさひが部屋に侵入してしょーこの死体を目撃してしまう、さとうが指輪を忘れてきたことに気づく、というアニメとほぼ全く同じ展開になっておりました。
これはやはり大筋は原作もアニメも同じになるということかもしれませんね・・・
・・・が、11月22日に発売されたガンガンjokerに掲載された第42話では、アニメのようにあさひがしおとさとうに邂逅しましたが、アニメとは細部が異なっていました。特にさとうのしょーこに対する友情は、どうやらアニメよりも強いものであるような描写がされております。ひょっとすると、この点が今後アニメと異なる展開へ導くのかもしれません。
更に12月22日に43話が掲載されましたが、こちらではあさひとの邂逅から叔母が火を付けるまでのシーン。流れはアニメとほぼ変わりませんが、太陽君の扱いが少し変わり、しおに直接救いを求めるも救われず、その場で精神崩壊という、あっけなく別れたアニメ以上に彼は絶望に突き落とされるような展開になっています。アニメではすべてが終わった後に壊れていた太陽君ですが、原作ではこの放火直前のタイミングで壊れたことになったようです。
そして年が明けて、1月22日に44話。割とあっさりしていたあさひとさとうの攻防はかなり激しいものでした。しょーこを殺したことを糾弾するだろうとは思っていましたが、それに対するさとうの反応もかなり感情的で、やはりこちらのさとうは・・・?そしてしおの目には、争うあさひとさとうの姿が、あの悪魔とそれに襲われるお母さんの姿にも重なって見えているという演出が。どれだけ否定したくても、あさひもあの悪魔の息子なんですね・・・。
でもって、2月22日に45話が掲載。アニメと同じく、「お母さんが悪魔を殺した」「お母さんにとってしおはもういらないという意味だった」ことがこちらでも明らかになりました。次回の46話で、しおがあさひを選ぶのか、さとうを選ぶのか、という所で終わり。今更ですが、しおがお母さんに捨てられたと思っていた回想で、顔にもやがかかっていたのもミスリードだったんですねぇ・・・
アニメではすぐに終わってしまった所をじっくり間を取って描いているので、しお自身があの日が来るまでの日々の中にも、幸せと温もりが確かにあったことを深く深く思い出し、さとうを捨てそうな雰囲気まで出ています。本当に、アニメと大筋が同じなのか、ここから違う方へ行くのか、果たして。
・・・そして、3月4月と更新ほっぽいていましたが、5月の掲載分でもやっぱりアニメと同じようにさとうがしおを庇いながら飛び降り。6月22日発売号で最終回です。
その6月22日発売号に掲載された最終回ですが、一番最初の、しおが初めてさとうの城で目を覚ましたシーンの追加と、しおの描写を追加した程度で、流れも全く同じ。しおは第二のさとうと化し、あさひとお母さんは全く報われないバッドエンドとなりました。あと先生と叔母さんも捕まってた。
結局、原作はアニメの12話で駆け足だった部分を少し加筆しただけで、展開も結末も同じ。原作より先に最後までやっておきながらアニメオリジナルではないという珍しいケースになりました。