天王寺のあべのハルカスで開催中の「ガールズ&パンツァー博覧会」に朝から行ってまいりました。開園の10時ちょうどに現地に着いてみたら、とんでもない長蛇の列。開園の前から既に500人はいたんじゃないかと思うほどの人ごみでした。ガルパン人気、恐るべし。
原画やジオラマで振り返るガルパンの歴史
撮影可能なのは入口・キャスト陣が実際に着用したPJ・Ⅳ号の実物大絵だけです。入口を過ぎると、すぐそこから壁一面にTVアニメ・OVA・劇場版の原画が多数展示されています。通常の原画と作画監督の修正or総作画監督の修正等が並べて展示されており、あの素晴らしい映像が生まれてくるまでの過程の一旦を目にすることが出来、製作に関わった人達への一層の感謝と経緯を抱きました。
動画では隠れて見えなくなっている部分も原画時点ではちゃんと描いてあったり、ねこにゃーには「このキャラのみ髪の毛優先」、アイスの当たり棒には「文字 こげ茶色」等の指示、温泉シーンの原画は原画の時点でお湯で隠れる部分を線引きしてあったりと、映像には無い、端々に描かれているメモや注意書きは正に生の原画である何よりの証拠であり、映像との違いもこの展示での注目点の一つ。
ワンカットでのキャラの動きを数枚に分けているものや、ワンカットでもキャラを数枚に分けて書いているカットが多数あったり。個人的に見てて一番目を引いたのは、3話で麻子が始めて操縦したシーンの原画で、麻子とエンジン周りが別々になっててエンジン周りががっつり描き込まれた1枚を見れたこと。殆どこの展示はキャラばかりなので、数少ないミリタリー部分丸々1枚なこの原画はうぉーすげー!と思いました。あとアンチョビ。これは確かに、アニメーターが悲鳴を上げるわと原画を見て感じました(汗
動く前の原画の時点でも、独特のパワーを持っていると言うか、アニメーターが描く美しい線によって産み出される原画は、これ自体が一つの芸術のように感じます。原画は原画で完成品の動画にはない魅力を持っていて、ただのワンシーンワンカットの切り抜きでは断じてありません。原画で見ると全く違った印象を抱いたシーンも少なくありませんでした。例を挙げると、アンツィオ戦のたかひな装填合戦も上下に並べて展示されていたのですが、原画で見るとこれがメチャクチャかっこいいんですよ。
その他原画以外にも、ロケハンで八九式やチヌを実際に撮影してきた際の写真や、大洗の戦車倉庫周辺の美術設定、最終章で更に詳細になったⅣ号H型の車内設定、名シーン等を再現した戦車ジオラマが展示。特にチヌが何故あそこにあったのかは、このロケハン写真で納得出来ました。
更に、今日はボコも出現!Ⅳ号パネルの所で、お姉さんと一緒に撮影に答える我らがボコ。去年商工会の感謝祭では遠目にしか見れなかった生ボコを目の前で見ることが出来て非常に満足しました。
出口周辺の最後のスペースには、最終章第1話の複製原画やMK.Ⅳ戦車の設定資料・マリーの小物資料・ルノーFT-17の車内資料等が展示。原画はサメさんチームとBCが中心ですが、MK.Ⅳとルノーは細かい所まで見ることが出来て、ミリタリー好きにはたまらないものがあります。
展示のお供、2種類のコメンタリー
それとこの展示の観賞では、みほまほコメンタリーorいつものミリタリーなおじさん達のミリタリーコメンタリーのどちらか一つをガイド音声として聞くことが可能で、各シーンごとに色々と撮り下ろしのコメントが流れます。今回はミリタリーコメンタリーを選択。色々と裏話的なものがあるなら是非とも聞きたいですからね。
興味深かったのは、TV版の円盤の映像特典で「ウォーター・ウォー!」や「サバイバル・ウォー!」等のお色気路線もやってみたものの、意外にも反響は大きくなかったとのこと。ガルパンおじさんはそっちを強く求めているわけではないと判断し、以後ミリタリー方面により力を入れていった理由の一つとなったようですね。一番反応が良かったのは「スノー・ウォー!」だったそうな。もしあの映像特典が無かったら、アンツィオや劇場版もまた少し違った構成となっていたのかもしれませんね。
それともう一つは、フィンランド方面の監修を行った斎木伸生先生のお話。90年に戦車博物館でBT-42の写真を大量に撮影していたものの、今となっては何故そこまであの当時にBT-42を撮ったのか本人も分からない、とかなんとか。今は既に実物のBT-42も部品が古くなって破棄されたり行方不明になったりしていて、斎木先生本人曰く「偶然」のその当時の写真撮影があったからこそ、劇場版では細部まで拘り抜かれたBT-42が生まれたのかもしれません。
人生で自分にこんな日が来ようとは・・・
さて、物販は入場券が無いと買うことが出来ない仕様になっています。流石に原画展だけあって、原画を使ったグッズが沢山。展示された原画を纏めた贅沢な図録や原画の日めくりカレンダー、原画みほまほマグカップ、原画クリアファイル等々が販売されています。
そして購入金額5,000円ごとに1回抽選会に参加して福引を引くことが出来、特賞には大洗ホテル・大洗シーサイドホテル・肴屋本店等、大洗の名だたる宿泊施設の1泊2日2食付宿泊券が用意されています。今回は4月に梅田で行われるシネマティック・コンサートのチケットも購入したので、図録等の購入分を合わせて3回分引けたわけですが・・・
何と、私自身びっくりなのですが、2回目に出たのはあんこうカラーの玉。表の一番上に燦然と輝く特賞Aの「大洗ホテル宿泊券」が当たってしまいました!まさかのまさか、リアルで福引の旅行券や宿泊券の類が当たる日が来ようとは・・・それもまだ泊まったことのない大洗ホテル!とりあえず、こういう時は言わないといけない気がしたので「ヒャッホオオオォ!最高だぜええええ!!」とその場で叫んでみました。
期限もあるので、ここは予約も埋まっていなければGWに行ってみたい。再び夕闇の聖地である日野市探訪もする為にまた関東には行かねばと思っていたので、これで夏までに一度関東に行くことが確定しましたね。
2,000円でも安いくらい、それほどの満足感
スタッフさんにも確認を取って、メモを取りながら2時間ほど見て回りましたが、ぶっちゃけこれは一日中見ていても飽きない展示だと思います。
行く前は原画を中心とした展示とはどのようなものなのか予想も付きませんでしたが、行ってみれば何と素晴らしいものを見る機会であったことか。また一からアニメを見直したくなること必至。大阪での開催は今月20日まで。関西のガルパンおじさん&おねえさん、是非とも足を運んでみてくださいな。特に15日までなら、博覧会からそのままJR天王寺からの電車一本で4DXの上映されるイオン大和郡山へ行くことが可能です。
そして新潟の方達も、来月から開催されるのでお見逃しなきよう。