それでも歩は寄せてくる 10巻 感想

七夕、そして夏合宿を目前に控えた将棋部とそれに関わる面々の日々を送る「それでも歩は寄せてくる」10巻は、凛ちゃんに何やら変化の兆しが・・・?

いつも以上に緩い将棋部の日常回あれやこれ

9巻が両親とご対面して終わった為に、一層これからのうるしと歩がどうなるのか気になる・・・と思いきや、部室でいきなりカッコつけている歩から10巻は始まるのである。

お父さんにボッコボコに負けたのでセンパイにカッコいい所を見せたい歩に、凛ちゃんは無常にもストレートに駄目だし。でもカッコいい=筋肉に結び付く凛ちゃんも凜ちゃんである。結果、うるしをほっぽいて2人でマッスルポーズを部室内で追及する体育会系の男子と女子。

別の日、来るスポーツテストに憂鬱なうるしの為に歩が上体起こしの練習に付き合っていたら、何とも間が悪い時に凜ちゃんが部室にやって来て誤解を招いたり、また別の日は歩と凛ちゃんが部室に来たら、既に待っていたうるしの頬っぺに米粒が付いていて、バレないように取り除こうとしたら結果的にうるしの頬をふにふにしただけだったり。

更に別の日は昨年の文化祭の衣装が出てきて、3人それぞれ仮装していった末に猫になった可愛いうるしが爆誕。ポーズ、威嚇、ネコ語、どっから見ても猫。こんな可愛い生き物、歩と凛ちゃんじゃなくても写真を撮りたくなるに決まってる。

そんな感じで今回は部室での3人の日常のエピソードがそこそこ多め。かと言って歩とうるしの攻防が無いというわけではなく・・・

高木さんと西片君とはまた違う2人の放課後

実は誕生日が1日違いだと発覚した歩とうるし。1日だけ同い年ということで今日だけタメ口を許容したら、早速順応してくる歩にガン攻めを食らって真っ赤になり歩の顔を見れない有様に。ここまで一方的にうるしが攻められるのは今となっては結構珍しい。

また、今回は2人が下校中に雨に降られて神社に避難したり、帰る前に雨が降るリターンズというお話があったりと、高木さんの方でもあったシチュエーションがいくつか存在。

とは言えそこは人物が変われば何もかも変わるもので、神社では歩が薄着になった自分の方を頑なに向かないから照れてる顔をどうしても見たくなって向けさせようとしたり、帰る前に降った時は相合傘したいけど歩の方から誘って来ないので困惑したりと、うるしと歩らしい展開となっています。

星に願いをかける凛ちゃん

今巻の凜ちゃんはタケル君に妙な勘違いをされたり、新しい雨合羽を着られてウキウキだったり、早弁してるのが歩にバレてまた食いしん坊扱いされたりしますが、歩に対する秘めた感情が今まで以上に見え隠れ。

歩本人に対しても口を開けさせて真っ赤になりながらあーんをしたりしますが、うるしにも歩のことが好きだったのかと聞かれることになり、否定はしたものの今でも好きなのをうるしが気づいたのか気づいてないのか、何とも微妙な反応。

そして七夕。無意識に本音を書いた短冊を隠して持って帰ってしまうものの、家に帰ってもそれをずっと見つめてしまい勉強にも身が入らず、お腹の虫も鳴る始末。結局夜の学校へ結びに来るわけですが、そしたらよりによって歩とこんばんは。

何も知らずにその短冊を結んだ歩に「叶うと良いな」と言われて素直な返事をせず走り去った凜ちゃんですが、ここから先は願い事に書いたように、田中の前では「自分の気持ちに素直に」なり、単なる後輩から恋する女の子にジョブチェンジ。11巻以降の凜ちゃんは今まで以上にまた魅力的なキャラとなっています。

舞台は夏合宿へ

桜子ちゃんとタケルくんがキスをしたのが将棋部の面々にも発覚したりする中で、期末テストも無事に終わり合宿の水着や花火も準備完了。11巻からは将棋部の面々とマキと桜子ちゃんの6人だけで、わっくわくドッキドキの夏合宿編が開始。

うるしにとっては歩と過ごす高校最後の夏、凛ちゃんにとっては自分に素直になると決めた直後に歩と過ごす夏。そして桜子ちゃんとタケルくんにとっても・・・それぞれの忘れられない夏が始まります。

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