ボンバーマンジェッターズ 41話・42話 感想

26話ラストからの壮大なミスリードを誘う伏線が回収される41話。そして待ちに待った後期OPの解禁となる42話。

第41話 新生!闇のヒゲヒゲ団

宇宙に一つしかないものに興味のないメカードが総統になったことで、最早ヒゲヒゲ団はジェッターズが出動しても姿を現さなくなった。表立って行動を起こさない悪ってガチプレイに走ってる感がありますね。メカードはここから真の目的以外はガン無視のガチプレイ、MAXも初手ハイパープラズマとか躊躇なく実行するガチプレイ。今考えると、子ども向けアニメという体裁のアニメでここまでガチプレイに走る悪の組織も珍しいんじゃなかろうか。

が、そんなメカードでもBARのママには勝てないから妙なものである。まぁ突然ヒゲちゃん達に襲われたっていう事実があるし、メカードがやったことなのは明らかなのでそりゃあママも怒る。更には3か月分のツケ、極めつけに電話も使えないしジェッター星にも行けない。これで今まで通り呑ませてくれという方がおかしい。お店の中では戦闘隊長だろうと総統だろうと関係なく、店主こそが一番偉いのだ。

MAXがアンドロイドであること、そしてボムエレメントが仕込まれていることまでは把握したものの、そこにボンバーマンの力が無ければボムは投げられない。Dr.アインもボン婆さんもこの点についてはまだ把握しきれず。本当に真面目な話の時は、流石にモモちゃん呼びをしても怒らない。こういう所にしっかりと一線を引いて、ギャグとシリアスを理解して脚本を立てているのが分かります。

・・・そして後半、ゼロとMAXを両方同時に出現させることで、MAX=ゼロはミスリードで、別々に存在していると答え合わせ。そこまであからさまに二重人格みたいな見せ方はしてきてなかったけど、当時このシーン見た時はかなりビックリしたのを覚えています。そして今はともかく、昔はどちらも高橋広樹さんの声だとは気づいてませんでした。

ゼロがマイティの記憶を目覚めさせる中、思い浮かべるのが後半からシロボンばかりで、それも泣いているシロボンのことばかりだけど、最後に風船ボムと笑ったシロボンを浮かべて記憶が目覚めるの、何かもう本当に尊いけど辛いんですよね。マイティがシロボンのことが大好きなのが分かると同時に、それが誰よりも分かるゼロ自身がそのマイティを殺した本人だっていう事実は、どうあっても覆らない。本当に、よくもまぁここまで見た人の心に突き刺さる重く複雑な設定を持つキャラを子ども向けアニメに組み込んだものです。

今更だけど、アンドロイドの体に人=マイティの心を宿したゼロの右頭部が剥き出し、人に生まれながらサイボーグのメカードが左頭部剥き出しになっているの、本当に今更だけど、多分MAXとの差別化とかじゃなくて、最初に作ったMAシリーズということもあり、メカードとの関連が分かるデザインにしているんだろうなって思います。

第42話 ムジョー、男の塩ラーメン

ゼロとMAXの謎も明かされたことで、満を持してOPが「ホップ!スキップ!ジャンプ!」にこの回から変更。話数を考えたら短いですが、クールではなく展開を優先してOPが変わるというのが素敵な判断ですね。

前半はメカード側の謎の開示。ボンバーマン以外がボムを投げるのに必要な存在、ボムエレメントともう一つ、ボンバーマンのデータ。言うなればボンバーマンの心、魂。MA-0はマイティを殺害すると同時にデータ化することでそれを手に入れた。つまり時系列的にはMAXがマイティを殺したと思われていたけど、この時点ではまだメカードは人造のボンバーマンは造れておらず、マイティという犠牲によって合体ボンバーマンとMAシリーズは完成を見た。

メカードにとって誤算だったのは、その時マイティの記憶と人格までもコピーしてしまっていたこと。・・・ただこれは、後の展開を考えると、メカードにとっては誤算だったかもしれないが、残されたシロボン達にとっては幸運だったのかもしれない。この世界で異端とも言える、人を殺すことに何の躊躇いもない悪人から、マイティの心と記憶は守れたのだから。

一方のシロボン達。体も治ったのでバグラーを助けに飛び出そうとしていたムジョーに突き付けられたのは、保険が適用されないので高額になった治療代であった。・・・福利厚生ちゃんとしてないんだろうかヒゲヒゲ団。いや悪の組織が健康保険の申請したって通るわけないもんな、しかも従業員は2人だけで他は全員アンドロイドだし、この頃だと仮に申請できても厚生年金に加入の条件満たしてないだろうから国民健康保険になっちゃうだろうし仕方ないね。ムジョーは強制じゃなかったら保険入らなそうなイメージがある。

そんなムジョーとバグラーの出会いは、ムジョーが七三分けでスーツ着て就職難の波に飲まれていた頃。このムジョーの姿もまぁ衝撃的だけど、既に立派なヒゲ生やした上で腹巻してるバグラーの絵面も中々腹筋に来るものがある。モモちゃんとアインのことを話してなかったとは言え、お互いがどれだけ大切な存在なのかはこの回を見るだけで十分に分かる。

その頃バグラーはMA-0=メカードの手でマイティが殺され、ムジョーも死んだと聞かされて意気消沈。バグラーにとっても、モモちゃんの孫を死なせるつもりなんて毛頭なかったはずなのに、アインがモモちゃんに選ばれたと勘違いして悪の道に走った結果がマイティの死。バグラーにとっては何よりも重い罰だろう。この時はそこに加えて、自分にずっと着いてきてくれたムジョーも亡くしてしまったと思っているし、後悔の程は察するに余りある。

要するにジェッターズのお話の土台は、2人の男の勘違いとすれ違いが長年解消されなかった結果、彼らの愛する女性の孫を死なせて多くの人が悲しみ後悔したというものだが、メカード以外、誰にも悪気が無かったのが余計に虚しさを感じさせる。

・・・そういえば、回想のボン婆さんの対戦相手、ヒゲの生えたダイボンさんだったなぁ。ありゃきっとダイボンさんの祖父か父に違いない。

ちなみにヒゲヒゲ団員は元はバグラーの作ったお助けロボット・・・のはずなんだけど、何故かこの回ではかつての先輩か上司に呼ばれたヒゲちゃんズ達が、彼が結婚して子どももいることを報告されていたりする。ギャグマンガの宿命、と言ってしまえばそれまでなんだけど、ある意味このアニメで一番謎の存在である。