ガールズ&パンツァー フェイズエリカ 3巻 感想&レビュー

続・黒森峰vs継続!

逸見エリカが主人公のガールズ&パンツァーのスピンオフコミック「フェイズエリカ」の3巻が発売されました。今回はアニメイトで購入。前巻に引き続き、黒森峰vs継続の練習試合の様子が描かれています。

※ちょっと今回の感想は、才谷屋先生のファンは気分を悪くする内容かと思いますのでご注意ください。

どうしてそこで終わるんだそこで!

さてさて、2巻から継続との練習試合が始まったフェイズエリカですが、この3巻ではその試合の決着後、次の話であっさりとみほが転校して完結となりました・・・っておいぃ!!?

そこもカットするのですか!?誰もが気になっていただろう中等部2~3年編と第62回大会、そこを殆どやらずに試合もみほ・小梅vsエリカ・レイラと継続戦のみで3巻で完結・・・正直言ってガッカリですね。

正直な所、私がフェイズエリカに求めていたものと、才谷屋先生が考えていることがかなりズレていたんだなぁ・・・と。エリカを主人公に添えたからエリカ中心の話であって黒森峰の話ではない、だからこの駆け足な構成になった、って・・・過去のエリカを主人公に添える=黒森峰過去編って受け取りません?むしろ、過去編をちゃんとやらないのに過去の時間軸を描くってどういうことなんですか・・・

1巻から2巻の合間で中等部編があっさり流されて一度ガッカリし、継続の試合が終わったと思ったらすぐに完結して二度ガッカリ。私から見たら、やるべきことをやらずにやらなくてもいいことをやったような印象です。継続との試合自体はしっかり描き切っているのでそこに不満は無いのですが、そこに力を入れるのであれば・・・という感じ。

これはあくまで才谷屋先生の解釈

で、先生は最終章のお疲れ様本や3巻のカバー裏などで「ここからアニメに繋がります」と書いていますが、それはない。ここから繋がるのは先生の初期作である、本編の漫画版のエリカとみほでしょう。これをアニメに繋がると言われても困ります。大体、そうしたらみほの言う「継続の優秀な前隊長」がトウコで確定ということにもなってしまいますし解釈の幅が無くなってしまう。

才谷屋先生が逸見エリカの掘り下げの第一人者であることは私も認識していますが、最終章の1話やDTMであったエリカの掘り下げも加味すると、最近の私の認識ではアニメのエリカはみほに対して平手打ちかましたり、転校の際にあんな風に感情のままにみほを糾弾するような少女だとは全く思えないんですよ。あと、大洗に乗り込んだりとか。

才谷屋先生の描くエリカは妙にみほに対して負の感情を持った奴として終始書かれていますが、違うような気がします。エリカはここまで負の感情をみほに抱いているのか?と。

確かに逸見エリカはガルパンの主要なキャラの中でも特に自分にも他人にも厳しく、また唯一みほに対して厳しい態度を取ってはいますが、それはフェイズエリカで見られるようなものではなく、まほに対する憧憬と尊敬、みほに対する尊敬と劣等感があるからこそ、その背中をただ純粋に追いかけ続けるキャラだと私は捉えています。だから私はこのエリカがアニメのエリカと同じだなんて思えない。このエリカが、後に劇場版やドラマCD、DTMみたいな感じにみほと接する様子が想像出来ないですからね。

みほはみほで最終話での様子も含め全体的にネガティブで暗く重いし、これがアニメに繋がるとは到底思えない。才谷屋時空における過去はこれで良いでしょうが、アニメの過去はアニメでやらない限り分からないままで良いです。

あとついでに言うと小梅も。フェイズエリカでは中等部入りたての頃からみほを慕っているという描写になっていますが、そもそも小梅ってみほに助けてもらったのは確かだけど、転校前から親しかったんでしたっけ?助けてもらった小梅側がみほさん呼びだからそう考えてしまいそうですが、そもそもアニメでのみほは転校前に友達いない子だったし、小梅はあの時まではみほとの特別な接点は無かったのでは?ドリタンだとみほの2人への呼び方が、エリカはエリカさんなのに、小梅は赤星さん呼び。実はエリカの方が距離が近そうなんですよね。

才谷屋先生の解釈が私には合わなかった

とは言え、これはあくまで私のエリカとみほの解釈であり、才谷屋先生の解釈を否定するつもりはありません。これを是とするファンもいるでしょうし、あくまで私には合わないが為に、私の評価は低くなったということ。

戦車戦はしっかりと描かれており、見所もある作品なので、フェイズエリカは人によって合う合わないのはっきり分かれるシリーズになると思います。

ともあれ、才谷屋先生、お疲れ様でした。

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