夕闇通り探検隊 感想日記 その37 ~一人は見た。一人は感じた。一人は信じた。~

エンディングについてあらためて。考察やらなんやらはまた別に書くかも。

エンディング

人面ガラスの呪いを解いたナオ。しかし、病院に向かったナオとサンゴに告げられたのは、クルミが目を覚まさないという残酷な「現実」でした。

陽見の七神達は、呪いを解けばクルミが助かると答えていたわけではない。呪いを解くのと、クルミの命が助かるのは、全く別のことだった。

色々な出来事は関連すると考えるナオと、偶然を関連付けているだけと考えるサンゴ。呪いとクルミの脳死は別のもの。悲しいかな、今回正しいのはサンゴでした。

クルミの両親が、せめてもの慰めとして呼吸器の音を聞いているのを知って、ナオは耐え切れなくなって言う。クルミは、こんな重苦しいのは嫌いだと知っているはずではないかと。皆が笑っているのが好きなのだと。

だから、もうやめようと。

呼吸器を止めれば、クルミは死ぬ。分かっていて、ナオはそうしようと言った。両親達にも負けない位悲しいはずなのに。

夕闇通り探検隊、最後の散歩

その夜、誰かが家にやって来た。玄関に下りたナオを待っていたのは、死んだはずのクルミの元気な姿。サンゴとメロスも伴い、3人と1匹はもう一度陽見七神を巡りました。

塀の裏の坊ちゃんは、クルミとコウと3人でこれからは遊べるが、その時間もやがて終わりが来ると言いました。コウはいつか、自分達を忘れてしまうから。けど、それは仕方ないことなのだと。人として生きて幸せになるべきであり、それを自分達が邪魔しちゃいけないと。

アイバミナミは、学校ではクルミに会えなくなることを寂しがっていました。けど、クルミは大丈夫だと言います。サンゴもナオも友達だからと。

最後に古街通りの交差点に来たものの、カスカの姿は見えず、声が聞こえるだけ。彼女はもうすぐなくなってしまうらしい。昔、川に橋を架けて大水が起きた時、お供えとなった少女がいたことを、もう誰も覚えていないから。けれど、きっとクルミのことは皆忘れないと、カスカは安心して消えていきました。

そしてナオの家まで戻ってきたクルミは、別れを惜しむようでもなく、手を振っていつもの調子で走り去って行きました。

エピローグ

夏休みが終わり2学期が始まっても、ナオはクルミのいない現実を受け入れられずにいました。

そんな日が続いたある日、ナオとサンゴは久々にメロスの散歩に出掛けました。河川敷に腰を下ろして話す2人。ナオは、クルミが死んでいたはずのあの夜の散歩のことを考えていたようです。世の中には考えても分からない不思議があるものだと。きっとクルミはまだこの街にいるのだと、彼は信じているようです。

勿論一緒に散歩に行ったサンゴにも、あの夜はクルミの姿や声だけでなく、御神木や滝もはっきりと見えていたはず。それでも、彼女は信じないと言いました。幽霊を信じて、終わったことをいつまでも悩んで生きるほど、自分は暇じゃないと。

そしてサンゴは、ナオに宣言しました。もっとあたしの方を見てほしいと。

あたし、きっと可愛くなるから!」と。

最高に面白いゲームをありがとう

久しく留まる美しさと書いてクルミ。彼女を忘れない人がいる限り、その名の通り美しい姿を留めたまま、彼女は陽見を守っていくことでしょう。・・・本当に名前が伏線だったとは。というか、ド直球のネタバレだとは。

普通のゲームなら、あんな明るいBGMをこの結末の後のエンドロールで流したらクレームが入りそうなものですが、そんなBGMを流してしんみりするのはクルミが望まないので、これで良いのです。

というわけで、どうにか一周で全ての噂を解決してクリア出来ました。最上段の2/4は、解決扱いにはならない最初と最後の噂なので問題なし。

本当に、本当に素晴らしいゲームでした。ノスタルジックさ、リアリティ、ドット。噂、パノラマビュー、霊障。それら全てを体験し乗り越えた先にある、この100日目の達成感と喪失感。爽やかではないが、決して忘れられないこの独特な読後感は、何物にも換えがたい。自分にとって、紛れも無い名作でした。

コメント

  1. マギー より:

    クリアおめでとうございます!くるみパターンなど詳しく書いてあって嬉しかったです!お疲れ様でした!