連載の完結から数か月、遂にこの日がやってきました。10年以上に渡り山本崇一朗先生が連載してきた「からかい上手の高木さん」、最終巻となる第20巻がゲッサンと同じ2024年1月12日に発売となりました。1巻が出た時に本屋でタイトルと表紙で何となく気になり買ったのがもう10年近く前ってんだから、時間が経つのは早いもんですな・・・
からかい上手の高木さん最終巻本日発売です。皆様のおかげで走りきることができました。どうぞよろしくおねがいします pic.twitter.com/nmXKTGF0fY
— 山本崇一朗.高木19ツバキ8将棋14 (@udon0531) January 12, 2024
最終巻となる第20巻は、特装版として画集の卒業アルバムが付く特別版も同時発売。amazonでは割と早く売り切れになる等作品の根強い人気を感じさせましたが、いざ届いた実物はどんなものかと言うと・・・
ゲッサンと同じサイズなんですが!?
デカいんですが!?
しかもこちら、「卒業アルバム風」ではなく「卒業アルバム」というだけあって、表紙の装丁が本物の卒業アルバムみたいに硬い手触りの良い革を使用したりと、めちゃくちゃ本格的な造りになっています。
表紙に書いてある通り、中身は高木さんのカラーイラスト集になっており、
・全単行本の表紙イラスト
・ゲッサンの表紙イラスト
・巻頭カラー
・センターカラー
がゲッサンと同じA4サイズで全て収録。単行本掲載時は白黒になっている巻頭カラーの冒頭漫画部分も全て、柱の文や宣伝の文字等が無い純粋に100%の状態で見れます。
その他、アニメのアイキャッチや円盤特典の描き下ろし、劇場版の特典、バレンタイン企画等を含めたSNSで投稿してきたカラーの高木さん関連のイラストや漫画は余すことなく収録。流石にそれ等は1ページに4~7枚とかで掲載という形を取っていますが、
そうまでしてようやく270ページ程に収まる程の分厚さであり、この10年で山本先生がカラーで描いてきた枚数が如何に膨大な数に登るのかが窺い知れる、山本先生の10年が詰め込まれた画集となっております。
ただしあくまで「カラーイラスト」のみを収録した者なので、アニメ3期の円盤特典のショートコミック等、白黒で描いたものは未収録。それ等が気になる方は買ったり、山本先生のアカウントを遡ったり検索したりして網羅しましょう。
また、特装版の背表紙のイラストはゲッサンの差し替えカバーの裏表紙のイラストになっていて、最後のページに書かれたものからこれが誰の卒業アルバムなのか察せられるものになっている等、ファンならもう絶対に買っておかなければ損と言えるレベルの出来なので、予約もせず後悔している人がもしも幸運にもどこかで見つけられたのならもう迷わずに買いましょう。
忘れられない中学生最後の夏
『#からかい上手の高木さん 』、ついに最終巻発売。
声に #梶裕貴 さんを迎え、完全版のメモリアルPVが完成!
あの日約束した夏祭りで、西片はきっと、一歩を踏み出す。
ふたりの物語、新たな歩みを、見守ってください。#高木さんめ #西片め pic.twitter.com/JiTvGwqS9x— ゲッサン編集部 (@gessanofficial) January 11, 2024
20巻に収録されているお話は「ブランコ」「紙相撲」「カラオケ」「夜更かし」「相対性理論」「好きということ」「おまもり」「セリフ」「夏祭り」の9本。
ゲッサンで毎月追っていた方はご存じの通り、「好きということ」で西片君が高木さんへの感情を遂に自覚するという衝撃的な幕開けで3年生のエピソードが始まったのも束の間、10月発売のゲッサンで最終回という告知がなされ、「おまもり」「セリフ」で西片君が自覚したことや陸上部に入ったことで変化した2人の日常の様子を描き、そして「夏祭り」で高木さんはずっと待っていたその言葉を・・・という流れで完結。
「約束」があんなに早い時期に描かれた話なのに時系列では最終回の一つ前だったのは本当に驚きです。
「おまもり」までのラスト4エピソードが実質的に最終章みたいな感じに地続きになっていますが、「セリフ」は1巻でもやっていた相合傘が今までとは違うものになっていたという形で2人の変化を明確に描いており、願わくばあと10エピソード位はこの状態の2人の話を読んでみたいなと思っていた次第。
各話の感想については毎月ガッツリ書いていたゲッサンの感想記事を読んでほしいのですが、ずっと追ってた作品の最終回、もう本当に色んな感情が沸き上がった。あっちで一杯書いたのでこちらは控えめにしておきますが、20巻分の2人の日々の積み重ねの果てに、西片君が面と向かって恥ずかしがらずに告白する、高木さんが初めて西片君にウソをつく。この絶対に見たかったものを最後に持って来て、付き合い始めて少し変わったけど、それでも2人の日常は続いていくって本当に理想的な終わり方だったと思う。
そして最後の単行本での描き下ろしに、最後のコマの後の登校風景の続きがあった。1シーンだけど2人の今までと違う登校を更に描いてくれて、これ以上無い追加だと思いました。
山本先生、長きに渡る連載、本当にお疲れ様でした。