忍者と極道 第78話 銀河街の悪夢 感想

社会に頃された子供達よ、さようなら。

もしも割れることなく大人になれていたら

前回の引きで分かっていましたが、今回はガムテが大人になれていたらという今際の夢・・・に見せ掛けて、これまで散っていった幹部やネームドの子供達のもしもも描かれたものに。

オフィスで目を覚ましたガムテ。その傍には相棒の大臣も。誰よりも悲惨だったガムテが割れていなかった”もしも”の姿は、誰よりも平凡なサラリーマンだけどプリマと出逢っていたという、本当に平凡だけど幸せな人生。やはりプリマの夢とも繋がっていたようで、笑顔とカレーで出迎えるプリマと、ガムテも無く歯も割れていない、輝村照として帰宅するガムテ。一人では決して見れないifだが、もしも両者とも割れていなければ、こんな未来もあり得たのでしょうね。

プロにはなったけど日本代表を外され、所属チームも戦力外で移籍となったバロンドール。プロゲーマーにはなったが契約解除の危機まで迫った攻手と司令。実力差は歴然っぽいがボクサーとしてチャンピオンに挑む王者。警察学校でしごかれてる割戦隊。何故か割れてなくても変わらなかったっぽいユリリリ。

女のようだった天使は筋骨隆々なのに顔だけ女のようなままというインパクトのある外見に、毒はルビのまんま醜悪に太ったブスになっているというこちらも驚きの外見に。その外見故に悲惨な体験をして割れたが為に共にいた2人が、大人になると一番外見の原型が無くなるというのも納得が行くし、例え割れずとも他人の気がしない相手になるのも分かる。

割れなかった彼らの未来は、作中での極道技巧を見ると歴史に名を残す程の超人になっていたと思われましたが、誰一人して順風満帆なものではないというのがやけにリアル。それでも割れなければその心や技能が歪むことなく、活かして真っ当な道を歩めていたし、一人として後悔もしていなければ、諦めようともしていなかった。

救いのない割れた子供達の頂点に立っていたガムテにとって、今際に見たのがそんな子供達が大人になり、例え壁にぶち当たろうと前向きに生きている姿だったのは何よりも幸せだったのでしょうね。

・・・かくして、ほぼ1年間に渡り忍極読者を引っ掻き回したガムテ&グラスチルドレンとの戦いは、彼らの全滅により終戦。そして決して迷わないという長の評通り、正体を知った途端に極道さんをぶっ頃しに掛かる忍者くん。子供達が割れたら二度と元には戻れなかったように、彼らの関係もまた、もう二度と元には戻らない。新たな戦いの幕が上がろうとしています。

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