先週日本シリーズを見ていた時、トップガンが今日あるなーと思い9時にチャンネルを変えたら初代ランボーが始まったので、トップガンでは無くランボーを見ることにしました。最後のランボーの悲痛な叫びだけは知っていたけど、意外にも今日まで本編自体は見たことが無かったのです。
ベトナム帰還兵の孤独な戦い
言わずとしれたシルヴェスター・スタローンの主演作であるランボーシリーズ。ベトナム帰還兵のジョン・ランボーは戦友を訪ねて小さな村にやって来るも、その戦友はベトナムで枯葉剤から癌を貰って既にこの世を去っていた。
その後、街で食事をしようと思ったら余所者嫌いと地元愛が同居した保安官に目を付けられたのが全ての始まり。ランボー自身に全く非が無いとは言えないものの、保安官や署の警官に嫌がらせを受け、更に戦争時代のトラウマがフラッシュバックしちゃったのが全ての始まり。
暴れ回り荒らしまくった末にランボーは署から脱走、更には通行人からバイクを奪って逃走こいたもんだから、大量に人員を導入しての追跡、山狩りにまで発展。挙句に町のど真ん中で発砲しかけた一際クズっぽい保安官はヘリで追跡して問答無用で射札しようとし、投石を受けてバランス崩して転落死。死人が出ちゃったもんだから更にややこしいことになる。
降伏しようと両手を挙げてその遺体の前に出てきたのに警官たちは発砲してランボーはまた逃走せざるを得なくなる。かつての上司トラウトマン大佐もやって来て、保安官に手を引くように勧めたり、通信を試みて説得するもランボーは応じないし、死んだのが親友だったせいで保安官も引くに引けなくなっている。やがてランボーは包囲されるも、化物相手では山狩りに連れて来られた警官の大半も戦意を喪失。それなのに一部のバカがロケランまで撃ち込んじゃった。
ランボーが包囲されたのは坑道の入り口だった為、そのまま坑道を進んで山を抜け生還。街に舞い戻ってガソスタを爆破し停電を引き起こし、徹底抗戦の構えを見せる。執念深く追ってくる保安官を返り討ちにし、今にも頃そうとした所でトラウトマン大佐が現れ、あの有名なラストシーンへと繋がっていく。
本当に、ランボーも保安官側も、踏み止まれるタイミングで一度も踏み止まれなかった結果、保安官は町をめちゃくちゃにされ自身も命を落としかけた。ランボーもまた、ここまで辛い仕打ちを受けることもなかった。ただ、トラウトマン大佐に救ってもらえたことはこの時点では救いと言えるだろうか。
ランボーの精神的な部分への比重も大きい映画ですが、スタローンの肉体を活かしたアクションシーンもまた見所。インパクトが凄いのが中盤のランボーが崖に捕まり、そこから飛び降りるシーン。・・・あれ、命綱無しのスタントってマジです?いくら古い頃の海外映画とは言え、よくもそんなシーン撮ろうと思ったし、それを了承してこなしてしまうスタローンもスタローンだし、それが許される時代のヤバさよ。
崖に捕まっている所だけでも「えっ、えっ?怖!」ってなったのに、そこから飛び降りちゃったのを見て目が点になりました。しかも飛び降りて枝に捕まるシーンとかも本物だとか、こういった下手すりゃ死んじゃうようなスタントによって骨折しただの縫合してるシーンの怪我は本物だの、嘘かホントか分からないことも調べたら一杯出てきますが、本作はそのどれが嘘でどれがホントかがマジで分からないってのが凄いですね。そのおかげであれ程のシーンが撮れたことにより、ランボーの強靭さに圧倒的な説得力を持たせることに成功しています。
実際に通して見ると、ラストシーン以外にも多くの見どころを持つ初代ランボー、とても面白かったです。ある意味で、この時代だからこそ生まれた映画と言える名作、一度は見て損は無いでしょう。