「ガールズ&パンツァー 最終章 第1話」から登場した、無限軌道杯の大洗の一回戦の対戦相手「BC自由学園」。リボンの武者では早期から登場しておりお馴染みだった人も多い学校ですが、漫画作品はパラレルだと明言されていた為、リボンのBCとは全く違う描かれ方をすると予想していた人も多かったことでしょう。PV見る限りでも、アスパラガス達は影も形もありませんでしたからね。
かくいう私も、保有戦車や内情については月刊戦車道に記載されていたものが反映されているだろうと考えていたのですが、実際に公開された第1話において、BC自由学園は月刊戦車道の情報とは大きく異なるものになっていました。まさか月刊戦車道すらパラレルとは・・・てなわけで、以前このページに書いていたことは、事実上予想が大ハズレした形になりました。
とは言え、むしろ過去の資料に縛られない姿勢でアニメを作っているのは個人的には支持したい。月刊戦車道やリボンで知識があればあるほど騙される形になったので、それはそれで良い意味で期待を裏切ってくれたなと思います。
さて、ではアニメのBC自由学園についてまとめませう。当然ながら、最終章第1話第2話のネタバレ前提で話しているので、未見の方は注意。
そもそもBC自由学園はどういう学校か&どうなっているか
月刊戦車道とリボンの武者においては、元々はマジノ女学院がブドウ栽培の為に岡山に作ったBC高校と自由学園の学園艦が老朽化し、新造する際に統合された学園という設定です。しかし2つの学園が1つになった為、主導権争いが未だに続いているので旧BC高校と旧自由学園の纏まりが悪いとされてきました。リボンの武者におけるBC自由学園は
・旧BCと旧自由では使用戦車すら違う
・主導権を旧BCが握っていた為に 旧自由はまともに働かせてくれない
という状況でしたが、アニメのBC自由学園は中等部からの進学組と、外部からの受験組の対立が主になっているという描かれ方で、このBC高校と自由学園の統合という設定自体が存在しない可能性もあります。しかも実際には試合に対立を持ち込んでおらず、偵察に来た優花里がまんまと騙される形に。
まだ1話の段階では、最初から対立の全てが演技だったのか、対立自体は存在しており試合の時だけ団結しているのか判断材料が足りませんでしたが、2話において少なくとも戦車道のチームは表面上は団結していることが明らかになりました。
・・・が、それも「半年前までは」という台詞があること、ルノーB1の欺瞞作戦があったとはいえ多少の疑心暗鬼で容易く内部分裂が発生したことからも、優花里の推測通り学校内での対立そのものは解決しておらず、戦車道チーム「だけは」半年掛けて何とかギリギリ協力できるレベルにまとまっただけでしかなかった様子。
つまりどういうことかと言うと、優花里の潜入ビデオの前半の学食の抗議は本当で、戦車道チームの対立はお芝居だったと。ややこしい!
マリーが最悪の状況になるのを回避し、試合後に今度こそ本当にまとまったBC自由学園。アズミの言うとおり、纏まれば強いのは間違いないようです。
BC自由学園の保有戦車
アニメでは初めてとなる、フランスの戦車がメインの学校。更に2つの学校が1つになった結果フランスだけに留まらず、様々な国の戦車を所有している・・・という月刊戦車道の説明でしたが、この設定もアニメには無いのか、それとも車輌を一つの国で統一する為か、第1話に登場したのはフランス車輛のみ。
予告の通り、ソミュアS35とルノーFT17が登場。ルノーはマリーの搭乗するフラッグ車1輌、ソミュアは安藤の指揮する4輌、そして残り5輌は押田の指揮するARL44で全10輌。第一次大戦の戦車、第二次大戦中の戦車、そして実質終戦後の戦車と分かれていますね。
パンフにも記載されていますが、ARL44は第二次大戦の終戦前にモックアップが完成しただけという、レギュレーション的にはギリギリの時期に生まれた戦車。当然ながらスペックも高く、主砲はアハトアハトすら上回る90mm砲、正面装甲は120mmを持ち、フランス系の学校が戦車道に投入出来る中でも指折りの戦車と言えるでしょう・・・これを5輌も運用出来るならそりゃかつては強豪だったに違いないというか、何で最近は強豪になれてないんだということには疑問が尽きませんが。
その他の車輛
アメリカ車輛はM4A1、M4A2、M5を所有。この内M4A1は3インチ砲に換装した為、マチルダを撃破する性能を有しています。
ドイツ車輛はパンターG型がありますが、ガルパンにおいてパンターの扱いは言うまでもないことなので・・・
イギリス車輛はバレンタイン歩兵戦車のMk.Vを所有していますが、扱いに苦慮。現状での戦術と合わないようです。
ドリームタンクマッチにおけるマリー・安藤・押田の描写について
PS4での有料アップデート版及びswitch版で発売された「ドリームタンクマッチDX」にはBC自由学園の3人を中心としたフルボイスのストーリーが収録されており、まだドラマCDにも出てきていない彼女達の人となりを詳しく掘り下げているのは最終章2話公開前の段階ではこれだけとなっています。
それによると、どうやら安藤と押田は確かに優花里が潜入した時のように普段から口喧嘩こそしてはいますが、最早それが挨拶というか会話みたいになっていて、実際の所は「犬だよ、あくしろよ」と言われたら「わんわん」とノリノリで犬の鳴き真似をしたり、お互いに服装の乱れがあるのを指摘したりと、どっからどう見ても仲良し。
マリー自身はケーキ大好きなマイペースっ子である一方、ケーキを例えに出したりして2人を仲裁したり、無言で2人を黙らせる圧を発したりと、隊長としての貫禄も実力も十分なキャラとして描写されています。
そもそもこのストーリー、安藤と押田が2人で共同してあることを準備する所から始まっていて・・・1話では潜入の時しかしてなかった口喧嘩をこっちではフルボイスでたっぷりやっていたり、マリーの人となりが掴めるものとなっていますので、気になる方は是非とも遊んで確かめてみてください。薄い本とか描くのにも大いに役に立つでしょう。
ちなみにドリタン自体がどういうゲームなのかという情報については、こちらの私が作った動画を見れば大体分かると思います。淫夢実況ではありますが非常に丁寧に詳細に解説した動画となっていますので、淫夢実況に抵抗が無いのであればご覧いただければ幸いです。
総括
これまでの月刊戦車道に書かれてきた情報とも、リボンの武者での見せ方とも異なる形になった最終章でのBC自由学園。実質、エスカレーター組と受験組が対立?しているフランス系のお嬢様学校、とだけ考えておいた方が良いでしょう。親元がマジノだの、旧BCと旧自由だのという月刊戦車道やリボンの知識が中途半端に混ざるとむしろややこしくなりそうです。
1話の段階で明らかになったことは、投入車輌は10輌全部フランス戦車で、事実上試合中において対立はしていないということ。第2話では対立の真相が明らかになり、大洗には敗れましたが今後の扱いや出番も楽しみになる内容でした。
その他の最終章第1話のネタバレありの雑感はこちら。
コメント
はじめまして。
面白く拝見しています。
個人的な考察として、
BC自由学園ですが、フランス軍の成り立ちの中に、植民地徴用兵を使ったりしてて、
そこでもトラブルがあったりして、それを反映してるのかなと考えました。レジスタンスは描かれてないようですね。