やっぱ、デルウハ殿はこうでなくっちゃなぁ。最終回手前でらしさ全開だよ。
契約には代償が伴うもの
それでこそ俺達の悪魔だぜデルウハ殿!この最低!
今回のタイトルが「VSアンドレア・デ=ルーハ④」だと先に明示されていたことで、イペリットが対する意味でか、食料を求めてハントレス達と対するのかで二通りを考えていましたが、食料を求めるという点では当たっていました。
・・・が、デルウハ殿と対峙したのはハントレス達ではなく研究所。いや、対峙ですら無かったか。食料が作れなくなったなら、最早研究所はただの巨大な備蓄倉庫であり、職員達は食料を減らす邪魔者。数百人だろうとオスカー1人だろうと、デルウハ殿のやることは変わりませんね、その中に奇跡的に息を吹き返した重傷者がいようと、ハントレス達の親だろうと、そして所長だろうと。
というか、最後のコマのあの表情が1話の時と全く同じなのがね。どこまで行っても合理性の悪魔は根本が決して変わりはしなかった。それでも、世界を元に戻せるならその方が良いと繰り返し本人が言っていたからこそ、デルウハ殿が賭けに出たのも納得は出来る。実際、その選択を取らせる程の成長をハントレス達は示したわけだしね。
デルウハ殿という悪魔と契約した時からこうなる日が来ると覚悟していた所所長。共犯者でありながらデルウハ殿が壊れた時は独自の判断で記憶を失わせたこともありましたが、全てを元通りにすることを選んだことが敗因だとデルウハ殿は言う。コマ外の捕捉にあるように、悪魔と契約した者がかつてを一番大事と思ってしまったことで、結果的にデルウハ殿がハントレス達を信じてイペリットの親玉と戦う選択肢を取らせることに繋がってしまった。
もしも壊れたデルウハ殿に所長が薬を飲ませなかったら、血濡れも攻略し、ワープして出現するイペリット達も倒すことも出来て、研究所が終わる日ももう少し伸びて、死ぬ時は一緒だったのかもしれないが、そうはならなかった。これは回り回って所長が起こした終焉なのか。
本人が言うように、ハントレスという実に合理的な対抗手段が無ければ、この光景はデルウハ殿を見つけたあの日に起きていたかもしれない。それが先延ばしになっていただけだったのかもね。そもそも見つかっていなければ、オスカーを頃して得た一週間分の食料で、あの日あの場所でデルウハ殿は地獄へ行っていた。それが8年延びただけとも言える。
けど、愛も情も無いけど相手によっては自分の手で介錯するのがデルウハ殿。タバコの代わりにダイナマイトを差し出して、所長の最期に一服を添える。ホント、最低なくせに夢を見させて安らかにあの世へ送るとんだ悪魔だよ。こんな送り方されたらデルウハ殿の夢女子は所長が羨ましくて仕方ないだろうさ。
最後まで分からないままかと思われたイペリットの正体も、別次元からこちらの世界へやってくる存在だと判明。・・・つまりネイバーだな!自我を確立したイペリットと色々話していましたが、その中で得られた情報だったようですね。馬鹿デカい理由も、こちらの次元に適応する際に質量が膨れ上がるからと。
で、別の次元から来る以上、ゲート発生みたいな予兆こそ確認する方法はあれど、こちらで存在を確立する前、つまりまだ向こうの次元にいる間はこちらも接触は出来ないとデルウハ殿は考えていましたが、実際には触ることが出来た為、倒せる可能性に賭けて根本を叩かせに向かわせた結果・・・ハントレス達は帰ってこなかった。前半部分が色々と何か嫌な前振りだとは思っていましたが、こんな形で最後の別れになるなんてなぁ・・・
あちらの次元のイペリット達がもうこちらに来れなくなったとしても、既にこちらの世界を支配するイペリットを減らす方法は最早なく、いずれガスが到達し人間は滅ぶ。デルウハ殿は世界が終わるその日まで、誰もいない廃墟と化した研究所で一人で規則正しく1日3食を食べて、それが尽きたら自害するのだろう。
次号でいよいよ最終回。淡々とデルウハ殿の最期までの孤独な8年間が描かれても驚かないし、あちらの次元へ渡ったハントレス達のその後でも良い。どんな結末であろうと、この世紀末な世界における悪魔と少女達の数奇な物語の最後を見届けなければなりません。