愛は、友情より重い。
戦慄のサイコホラーとしてお馴染み「ハッピーシュガーライフ」の5巻が本日発売となりました。
累計50万部突破とはビックリ。次のjokerのアニメ化最有力かもしれませんね。個人的にはヴァニタスよりこちらのアニメ化を優先して欲しい。そしてHSLより恨み恋のアニメ化を
今回のとらのあなの購入特典は「ラフコレクション」。いくつかの単行本のカバー絵と、扉絵のラフが載っています。
太陽君、見事なまでに落ちぶれる
誰の味方でもない状態のまま、しおを求めていた太陽君。さとうは今回、そんな太陽を味方に引き込みました。叔母の件もあり、しょうこには本当のことを話せないと判断したのでしょうね。
・・・ちなみにその叔母ですが、後のシーンで傍らに警官の帽子があるので4巻でぱふぱふした警官の彼が恐らくやって来たと思われます。
一度は提案を拒絶しようとした太陽君も、しおの使用済み靴下を顔に放り付けられ、その匂いの前に陥落しました。・・・うん、何を言っているのか私もさっぱり分からないが、本当のことだから仕方ない。
読切ではゴミ袋にされたイケメンが、連載版では靴下の匂いで人に従うヤバメンになると誰が想像出来たか。
太陽の協力により、偽の情報を流してあさひを遠ざけることに成功したさとうですが・・・
二人の城の本来の主が判明
また今回の収録分で、ようやくさとうが乗っ取った部屋の元々の持ち主が誰なのか判明しました。どうやら偽の絵画を描いて食い扶持を稼いでいた画家のようですが、心が欠落したさとうに惹かれた様子。
彼もさとうと似たような人間だった為に彼女に惹かれたのですが、不運なのはさとうが先に心を満たす存在に出会ってしまったこと。彼もまさか、さとうが自分を殺してまでしおを守ろうとするなんて思いもよらなかったでしょう。
かくして最初の誘拐目撃者は、ある意味最初の共犯者として居場所を提供するに至りました。
しょうこ、脱落
一方、しょうこは尚もさとうと向き合おうと再びマンションを訪れましたが、遂に彼女もさとうがしおと一緒なのを目撃してしまいました。
既に愛に狂っていたさとうにはしょうこの必死の説得も通じず、誰にも話さないという言葉も信用されずしょうこはさとうに(ピー)されました・・・一度さとうを信じられなかったことで、さとうもまたしょうこを信じることは出来なくなっていたのでしょう。
しょうこがさとうを大好きなのはこれまでも今回でも痛いくらいに伝わってくるが故に、それをさとうが自ら排除したのは虚しい結末。
・・・しかし、さとう自身はしょうこをその他大勢と何も変わらないと口では言いましたが、これまでに手を打った人間達の中でしょうこのことだけは判断に迷っていたり、その後の心象風景の中でこれまでに関わった人間全ての顔に×を付けているのに、しょうこだけは他のカットの下敷きになっていて×かどうかも分からない状態だったり、さとうにとってその他大勢と明確に異なる存在だったことは間違いないでしょう。この犠牲は、彼女にとっても決して軽いものではなかったはず。
・・・そしてしょうこの犠牲は、あさひに一つの希望の光を灯したのですが・・・それはまた次巻。
甘いお城はもう一度作りなおさなきゃいけない
今や太陽もさとうの味方となりたった一人になったあさひですが、彼がしおに再び出会える日は来るのか。苦しいものを応援したい心情的には、あさひ君には頑張って欲しい。
そして自ら愛の為に友情を切り捨てたさとうの判断は、今の甘い城を捨てる決断にも繋がりました。
しょうこという大きな犠牲をお互いに払った彼らの行く末は如何に。