六畳一間の魔女ライフ 1巻 感想

今日も2人で、ちょっとだけがんばってみる。

秋タカ先生がガンガンjokerで「お近づきになりたい宮膳さん」と同時連載している「六畳一間の魔女ライフ」の1巻が、宮膳さん2巻と同時に発売されました。恨み恋と宮膳さんは少年少女のお話ですが、こちらは2人の女の子が今よりちょっとだけ良い暮らしを夢見て頑張って生きていく、貧しいけど前向きなお仕事コメディです。

正反対だけど、一緒にがんばれるふたり

元は以前ガンガンjokerで掲載された読切漫画。題名から分かる通りですが、魔女という存在が世間に認知され活躍している現代が舞台。秋タカ先生の描く女の子が可愛いのは周知の事実ですが、それを100%活かせる方向性の漫画となっています。

そんな世界で1話から食費にすら困窮する程の極貧生活を送るマッジとリリカ、2人の新米魔女が主人公。名前から分かるように、マッジは昔の魔女、リリカは現代の魔女、というか魔法少女をイメージしたような感じ。

マッジは現代では時代錯誤・・・ゲフンゲフン、伝統的な長い三角帽子と黒いローブを身に着け、薬の調合学や魔法陣を得意とする、昔のイメージそのまんまな田舎から上京してきた魔女っ子。対するリリカは服装も今時の女の子で、バットを振るって戦う見映えも分かりやすい魔女っ子。

そして普段も家事に仕事に研究と色々やる気には溢れてるマッジと、普段からやる気のないリリカという正反対なコンビですが、少しでもいい暮らしがしたいというマッジの前向きさにリリカも影響されて、2人でいつもよりもちょっとだけがんばってお仕事に精を出していきます。

自分の得意分野で苦戦したり、苦手な分野に挑戦することになったり、2人の魔女ライフは前途多難。それも決して大きなお仕事ではありません。それでもコンビの2人はお互いを助け合い、自分達が持っているもの、出来ることを活かして目の前のお仕事をちょっとだけいつもより頑張って、お仕事を成功させていきます。

それまでは卵だけのうどんとか、味付けしただけの野菜を丸かじりする生活を送っていた2人は、いつもよりちょっとだけ頑張るようになったことで、500円の弁当やカツ丼にも手が届くように。本当に少しだけ、今までよりいい暮らし。でもそれは、ちょっとだけでも2人で今までよりも頑張るようになったから。

仕事を頑張って、周りから感謝されたり褒められて、そしてその成果で今までよりちょっとだけの贅沢。当たり前のことを必死に頑張り、その結果がきちんと自分達に帰って来る2人の姿を見ていると、読んでるこっちもちょっとだけでも頑張ってみようと、そんな風に思わされます。

極貧生活でも明るく前を向いて仕事を頑張るお仕事コメディ。秋タカ先生のファンや、元気を貰えるような漫画が読みたいと思っている方におすすめ。2巻は2か月後の11月に発売予定です。

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