夕闇通り探検隊 感想日記 その⑲ ~友達だと口で言うのは簡単だ~

そろそろ残り日数も1/3になる頃。霊障は低く維持していますが、バグを考えるとお参りは欠かせません。

ネコニエの噂

廊下で自分は人殺しになったと言っている、いつになく変な様子のクメ。一方、教室ではサンジョウが何かに怒っていた。川の土手で瓶詰めにした猫を発見したらしい・・・まるで何かの生贄の儀式のようだ。先ほど廊下で、クメはイケニエというワードを口にしていた。まさか・・・

ノリで口調が少し変わる時があるサンジョウですが、この噂入手時は一人称がおいらになってて面白い。

クメがまた呪術だのアホなことを言い出してユアサを呪おうとして、それにセガワが従わされたというのが真相なのですが、一方でこの噂、ナオも含めた彼らの関係性や本音が見えてくるという非常に中学生らしい内容で、ゲームとは思えないほど感情の機微を徹底させています。

クメ・ナオ・セガワの3人は全員ユアサにいじめを受けており、普段3人で一緒にいるシーンもあって友人同士にも見えますが、クメは無意識にナオやセガワを自分より下に見ていた節がある。

セガワもまた悩み苦しんでおり、終了前のナオとの電話だけでなく、2日目の検証をサンゴで進めた際も胸中の一部を垣間見れます。

更にナオも、軋轢を生まないように相手に合わせて振舞ってることをクメに対して打ち明けるなど、普段中々出さない本心を見せます。サンゴが「トカゲの手の噂」でも友達は選べと忠告していましたが、誰とでも仲良くなんて出来ないと今回もナオに改めて忠告をします。

実際の所、3人はかなり歪な友人関係が出来上がっていたのでしょう。

・・・そして、元凶のユアサ。ナオからまたも怒気を向けられる等自覚の無い屑っぷりを見せますが、クメに少し怒鳴られナイフを向けられた程度で逃げ出し、サンゴとクルミに背中へ罵声を浴びせられるというこれまでで一番の痴態を晒しました。

実際の学校での経験によってプレイヤーの印象は変わるでしょうが、自分はセガワの「被害者はもうウンザリなんだ」という言葉に非常に共感しました。涙が出る位自分が情けなくても、いじめを受けている側だってやられっぱなしで良いはずありません。

例えクメの言いなりという形でも、セガワはユアサへの反抗を試みた。悪いことだと思っていないというセガワの言葉は、真実その通りでしょう。

ユアサはどうしようもなく頭の足りん小物

正直言いまして、この噂を解決してからユアサが凄い哀れに見えてきました。こいつのキャラクター像、簡潔に言うと「全く周りが見えてないアホ」ですね。

クメの言うとおり、ユアサの周りは普段は太鼓持ちに加えて荒事に強そうなガタイの良い奴もいますが、そいつらがいなくなった途端威勢が良いだけのチビに早変わり。普段いじめているはずのクメに、ナイフを突きつけられただけで脱兎の如く逃げ出す情けない様。

恐らく、ユアサは一人ではセガワを脅すくらいしか出来ないんでしょうね。それ以外は口の悪さしか残らない。自分のしていることに自覚が無ければ、周りから見放されている自覚も無い。これを哀れと言わずして何と言う。

空気を読まず校舎裏にやってきて、散々人をバカにしておきながら自分が元凶である自覚がなく、そしてナイフにビビッて逃げる。この時のユアサこそ、彼の真実の姿でしょう。ナオとクメを可哀想とかほざきますが、その実一番可哀想な存在ですね。

心霊現象は関わってい・・・る・・・?

ちなみにこの噂で一つ気になるものが。塚里通りの森の入口前にあるゴミ袋、クルミで調べると何かの魂が入った死に掛けの猫と話せるんですが、どうやら親猫らしく、子がいるようで。

この死に掛けの猫は、ネコニエの噂の検証中以外でも発見することが出来るんですが、もしセガワが生贄に選んだ猫がこいつの子どもだったら・・・?しかも陽見には、守り神として古くから猫神がいるわけで・・・

深読みし過ぎかもしれませんが、不思議で溢れている陽見という町で動物の命を弄ぶような真似、本当に誰か死んでたんじゃないでしょうか。

夕闇通り探検隊 PS1

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コメント

  1. マギー より:

    この最後の猫は序盤でも成仏するので繁殖期の終わった合図ですかねぇ。校舎に3人で入るとどうなるんですかねー(^ω^)

    • momiji より:

      >マギーさん

      コメントありがとうございます。
      この時期のセーブデータを残していないので今すぐには検証できないのですが、また夕闇を一から遊ぶ時が来たら検証してみたいですね。

  2. 昭和60年1月14日生まれの巡査部長の太田和也 より:

    学校であった怖い話sもよいですが、こちらもかなりの傑作ですね

    • momiji より:

      まだ見ているか分かりませんが、コメントありがとうございました。
      PSのこの手の和風ホラーは夕闇しか触れていませんが、
      いつかもし機会があるならば、ノベル系も含めて触れてみるのも検討したいです。