(単行本発売日:2010年4月22日)
コープスで一番人気のコンビであろう良樹とあゆみの探索が本格化する3巻の紹介をしていきましょう。
↑こちら、とらのあなでの購入特典。これに惹かれてとらで買いました。ついでに言うと、これを知ってからアニメショップで特典が付くという慣例も知ったわけで、以後の自分の漫画の購入場所が日本橋で半固定になった要因でもあったりします。
呪詛十「クラスメート」
ここから良樹とあゆみのターンに。メインが良樹な為良樹の心理描写が増えており、原作以上に良樹があゆみを心配している様子が見て取れます。あと2人の仲も原作より良好な感じ。
また、回想という形で哲志が学ランを着ている貴重な光景が見れたり、良樹が左利きなのが分かったりします。
呪詛十一「予兆」
例の長い教室で幽霊と遭遇した所で前話は終了し、何とWrong endで始まるという衝撃の展開。
Wrong自体は良樹が見た夢のような光景という扱いで、良樹は幽霊の強力な呪いで狂い、自分の首を絞めていた所でパワーストーンが砕けて助かった。という進み方。ゲームのパワーストーンはWrongEndの原因となる行動、もしくは発生を一度だけ防いでくれるアイテムです。
過呼吸が再発しても良樹が死に掛けてもあゆみは哲志のことばかりで良樹が不憫に見えますが、それが岸沼良樹と言うキャラなので仕方ない。展開的にも、自分が死に掛けたことでより一層あゆみを自分が守らなければ、という考えに持っていっているのでこの改変はWrongEndの要素の回収も含めてGood。
呪詛十二「最期に見た記憶」
連載当時はセンターカラーだった回。あゆみが霊に取り憑かれた状態から話が始まるも、意外とあっさり元に戻る。これによって原作における良樹の見せ場の一つが消滅した代わりに、世以子の死んだ黒い染みの場面で今際の情念を感じ取ってあゆみが泣く→限界を感じ取った良樹が保健室で休むことを提案するという違和感の無い流れに。
しかし繭が談笑しているのが聞こえ保健室に入ってみたら、女児2人の霊と手を繋いでいる繭が目に飛び込んでくるという事態。
良樹があゆみを弄ったり、原作よりも2人の関係はかなり良好に見えます。普段も良樹があゆみをしれっとサポートしているのは後にPSP版のEXチャプターでも判明しましたが、こちらでも無理をするあゆみにブレーキを掛けたり、あゆみの意思とは裏腹に、一緒に行動するなら良樹が一番の適任に思えます。
呪詛十三「深淵」
扉絵は繭と森繁。演劇部での普段の二人がどんな様子かを垣間見えます。
保健室に入った二人の前にいたのは、元気な姿の繭。その傍らに、二人の子供の霊を連れて。新聞の切れ端を渡され、霊達の正体やかつて起きた事件の詳細をしる二人。それでも皆で学校を出る為、幽霊から離れろと言う良樹だが、心を許し、そして捕らわれた繭は離れようとしない。
ここまではほぼ原作と同じですが、ここからが漫画独自の展開。途方に暮れた良樹達の傍に、ずっと後を付けて来ていた少年の霊、吉沢遼が現れて金縛りに。今度こそ死ぬかと思われた良樹とあゆみの前に七星が現れ、不思議アイテムの「清めの水」で幽霊を攻撃して助けてくれました。
彼女の言う事を信じた二人は、渡された文化人形に込められた犯人の懺悔を聞かせて霊達を鎮めようとしましたが・・・原作と同じく、繭は肉塊になりました。
ここでチャプター2が終了。
呪詛十四「光明」
世以子死亡後、一人ぼっちと告げられるわ、電話が一方通行で声が届かないわ、階段から転げ落ちるわでレイプ目になるわと、直美は心身ともにボロボロ。ひじょーに不穏な様子のまま、哲志と由香に視点が移り、チャプター3の範囲がここから開始。
ゲームでも保険アイテムとなる香りのビーズを哲志が受け取るが、結局これは漫画版においては使われることがなかったですね。後でまた出てくるので忘れられたわけではないんですが、割と哲志も危険な目には遭っていたので、どこかで一回くらい発動しても良かったかも。
ここでいきなりサチコが襲撃するというゲームとは全然違うビックリな展開。由香が心配になる状況のまま、3巻は終了。
余談
実はこの3巻では初版でのみ、良樹の繭への呼び方が「すずめ」になっています。
重版以降は「鈴本」に戻っているのですが、ミスなのかそれとも。個人的にはあの集団の仲の良さを表す意味では、良樹が繭のことを愛称で呼ぶのは悪くないと思っていたのですが。