ガールズ&パンツァー 劇場版Variante 1巻 感想

以前Variante2巻のレビューを書いたので、1巻のレビューも書いておきます。前に書いた漫画版のまとめ紹介に被るけど、そこはまぁご容赦ください。

単なる漫画化ではないガルパン劇場版

Varianteとは「異なる」とか「相違する」という意味で、劇場版の漫画化ですが結構アレンジの入った別物とも言える作品。

1巻はエキシビション終盤まで進行しますが、映像の通り進行していくわけではなく、各話のサブタイトル名のキャラと学校がその話のメインとなっていく構成の為、時間軸も多少前後しながら個々の出番が巡ってくるという形式になります。

1話ではダージリンが紅茶を零さないよう手首だけ傾けてバンカーから出てくる笑撃的なシーンがあったり、2話ではノンナが乗員と話をしながら真面目にカチューシャを評していたり。3話では西さんがエキシビション前から突撃一辺倒に疑問を感じていたりと、各校のキャラにも台詞や出番が増えて良い塩梅の掘り下げとなっています。

特にほぼモブだったルクリリは台詞がかなり増えた上、やられるまでの八九式と知波との攻防がより詳細に描かれており(キャプテンがサンダース戦の時のように発炎筒をトスしていたりと細かいネタも)彼女のキャラのイメージが固まった印象。ローズヒップも如何にも彼女が作りそうなツッコミ処満載の地図を持って来てたりと、彼女のキャラを上手く掴んでいます。

戦車の描写も頑張っています

劇場版の大きな魅力といえば拘り抜いた戦車の造形や履帯の動き方、耳に残る発砲や走行の音で作られたエキシビションと大学選抜戦。

漫画でそれを再現しようとなると戦車の作画が大変なことになりますが、この作品ではCGを利用することで戦車の作画負担を削減しています。

まだ先にはなりますが、大学選抜戦では戦車の種類がえげつないことになるので、書き分けが大変なことになるのは明白。良い判断だと言えるでしょう。

あんこうチームは改めて考えるとおかしい

4話ではクルセイダー隊との交戦を通して、相対するローズヒップとⅣ号に乗る沙織の2人の視点からⅣ号の強さを描いています。

劇中でも言及が無かったですが、改めて考えるといくら主人公チームでもH型仕様のⅣ号であの強さは、ね。実際の所、既にみほ達は最小限の会話で意思が伝わっている様子。そりゃ無駄なく回避して的確に当てますよ。

沙織が初めて声を掛けてくれた時の感謝、かつてのエキシビションで言われたことをチームにそっくりそのまま返すみほや、キャラソンの歌詞で会話する面々等、この時点でのあんこうチームとみほを掘り下げた内容になっていて必見。

見事なアレンジ作品

元が非常に完成度の高い映像作品ですが、絶妙な補完とアレンジを加えて纏めており劇場版の良さを更に引き出しています。

劇場版が特に好きな人は是非とも読んでみましょう。この次の2巻も非常に良い出来となっています。

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