(記事作成日:2012.8.26)
色々と自重しない漫画、コープスパーティー;娘の完結巻。
暴走してる一方で、意外と忠実で良いアレンジも
1巻2巻でもやりたい放題だったのに、3巻はもう担当編集も諦めたのかと言わんばかりに暴走、掲載雑誌を完全に間違えてるとしか思えません。最終話や幕間リストは、もう意味が分からないです・・・
正直ここまで露骨なのは求めてなかったので、結構引いてます、ええ(汗 ただ、それを除けばCエンドを原作の流れに沿いつつもアレンジ、加筆しながら再現し、しかも後日談がある上に結末が異なるという点ではとても面白かったです。
犠牲となった人達の怨念は予想以上に力が入ってたし、回想で哲志と由香の成長の記録的な断片の数々が見れたのはとても嬉しい。
最終話を読むまで、直美が何故普通に合流?悪霊が化けたんじゃ・・・?え、そのまま帰っちゃった?なんで?と混乱させられたので、原作を知ってる人も展開の異なり方に引き込まれ楽しめる作品となっていると言えるでしょう。
10余年を経ての構想の実現
・・・この結末、某原作者は初代の没ルートだったとツイッターで言ってましたね。小説版BRの結末がああなったのもここから来てるのでしょう。そしてその後、本家の方でこうして正式な結末として採用されたわけで。両想いなのを全シリーズ含めて初めて、ようやく確認できたのにこんな役回りにされた直美さんは扱いが酷いというレベルじゃないけども(汗
良樹は最後まで道化として終わったし、その内あゆみと一緒に破滅しそうだし、Cエンドとは言うけど実際は全滅エンドと言った方が合ってるでしょう。
初代の漫画化という意味では、これ以上なく正しい終わり方と言えますがね。
キャラの追加は◎、良い存在感があった
新キャラだった深雪と追加された七星さんも、最後まで出番がありました。深雪は最初に脱落したにも関わらず、哲志達を導き、脱出の時には身を挺して守り、娘の真のヒロインと言っても過言では無い存在感があったと思います。
だが男だ。
ヒロインサイドで人格的にも一番落ち着いてて冷静で仲間想いだったのが男である深雪なのはどうなんだ・・・とは思うけど。でも境遇的にも、あの5人全員を心の底から守りたいと考えるのは当然ではある。生き残ったけど後悔と絶望に苛まれ良樹以外は何もかも失ったあゆみと、脱落して全てを失っても尚、仲間の無事を願い最後まで霊体の身で行動し続けた深雪。
体を守って心を無くしたあゆみと、体を無くしても心は守った深雪は対比の存在として書かれたと思うのは私だけでしょうか。