赤桐サキとは一体何者なのか?
そしてこんなに心が綺麗なお前は本当に冴之木七星なのか!?(汗
「コープスパーティー Another Child」が完結となりました。
どこか薄味だったが、決して悪くない
最終的に脱出できたのは環・勇馬・伸一の3人。柚木は黒化して消滅する前に自分の手で幕を引き、マユリはサキにやられて磔にされて死亡。サキも最後はサチコにやられてしまいました。思えば、霊として連れて来られた犠牲者は彼女が初ですね。
何やかんやで、七星さんと2話の結衣先生と児童トリオ以外、原作のキャラは殆ど出て来ませんでした。哲志・直美・由香・世以子は一コマだけ、良樹とあゆみはカバー裏だけで本編には全く登場せず。しかし裏を返せば、舞台と役者が整っていれば既存のキャラに縛られずとも天神小編の外伝は作れるということを原作者が自ら示したとも言えるでしょう。
今回の注目点として、自分の行いを悔いている七星が登場。BCのゲームでも漫画でも糾弾されて開き直るクズだったのでこの反応は何か新鮮。こっちでも末路は同じだったようなのに。ただ、2巻前半→2巻後半と出て来た時と、3巻の冒頭、つまり主な出番としては最後の場面ではあまりに雰囲気が異なってる。ころころ様子が変わるってゲームであゆみが言ってたとおりなら全部含めて七星の本心ってことなので問題ないのかもですが。
伏せられたままだったマユリさんの目的やサキの正体もはっきり。今回の事態の大元の原因である2人が、最終的に3人が生きて帰る為に不可欠な役割を果たしたというのが何とも役回りが上手い。しっかしまぁ、C0とかにも出て来たが、あとからどんどん超能力的なものや霊能力者が増えたりスケールがデカくなったりで、ホントにブラッドカバーシリーズはどこに向かってんのだろうか(汗
薄味だったが、決して悪くない
個人的に、コープスがPSP版が出る以前から知る人ぞ知る面白い作品だと人気だった要因の一つとして、「キャラ」の良さがあると思います。
このACでは各キャラの主要プロフィールは一切出なかった上、女子ももう何人目だと言いたい百合キャラでしかもクズな沖田、序盤からビッチだった割に身内にだけは優しく、あゆみを越えるインパクトを残す事は無かった柚木。
男子は伸一も勇馬も一切、弱みや嫌な部分を見せず良いとこしかないイケメンみたいな感じで終わってしまい、短く終わってしまったが故にコープスパーティーにしては個々の主要人物のキャラ付けが薄いというある意味では致命的な作品になってしまった気がします。
回想は少なくありませんでしたが、BCのような番外編も無かったので現状や過去に何があったか程度の掘り下げしかされていません。
肝心のホラーとしても序盤の教室での虐殺以外はそれほど怖くなく、善霊や悪霊、人体模型といった恒例行事が一切無い。霊に関してはサキや七星さん、児童3人だけでそのポジションを済ませており、10人前後いた多数の他の生徒も纏めて退場させられ、結衣先生以外に他の生存者と遭遇することもなく、どうにも話の全体のスケールがこじんまりしていたようにも感じます。
しかし、最小限にBCの登場人物の出番を抑え、全く別のキャラクター達による新しい話を展開し、完結させたのは事実。キャラ付けや絵のインパクト、話の展開等、そういった点の一つ一つが「地味」ではあると思いますが、個人的には完全にオリジナルなストーリーだったこともあり十分に楽しむことが出来ました。決して嫌いじゃありません。
むしろ安易に過度なエロに走った娘よりこちらの方が好きです。コープスのファンであれば手にとって損は無いでしょう。
緒方先生、お疲れ様でした。