<これ美味いな クソ不味いだろ> 大脱出を見ました 感想

ラストスタンドの次は「大脱出」を視聴。こちらも2010年代になってからのシュワちゃん主演作。

そして本作は「ロッキー」や「ランボー」でおなじみ、シルヴェスター・スタローンとシュワルツェネッガーの初ダブル主演作。「エクスペンダブルズ」の1では1シーンのみ、2からは本格的に共演していましたが、ダブルで主演となるのは彼らが老齢の域に差し掛かった今になってようやく。割と誇張抜きで、世界が待ち望んでいた主演と言えるのでは。

絶望的な状況から生還せよ

本作はどちらかというとメインはスタローンの演じる「レイ・ブレスリン」。

脱獄のプロであるブレスリンは、国からの依頼で各地の刑務所へ収監された上で脱獄し、その刑務所の盲点を洗いざらい伝える刑務所コンサルタントともいうべき存在。知識をフルに使って収監中に手に入る僅かな道具で脱獄の手筈を整えたり、周囲のあらゆるものを観察して僅かな時間の隙を見つけ出す等、非常に博識な人物。その経験を元に書いた本も出されており、多くの人に読まれている模様。

そんなブレスリンがCIAの依頼でまた新たな刑務所に収監されるも、どうにもいつもと違う様子。発信機は取り上げられ、所長は別人、緊急時の避難暗号も伝わらず、どうやら誰かにはめられてしまった模様。そんな中でシュワちゃん演じる「エミル・ロットマイヤー」と出会い、ブレスリンは彼の協力を得て過去最大の難関であろう脱獄を目指すことに。

舞台が大量の犯罪者が収監された監獄だけあって、常に囚人たちの間には一触即発の雰囲気が流れ続けており、ふとしたことで乱闘が始まりかねません。脱出に必要な要素を一つ掴むだけで痛々しい仕打ちを受けたりするのは当たり前で、ブレスリンが収監されてからはほぼ最初から最後まで非常にシリアスで重い話が展開していきます。小粋で軽妙な掛け合いやアメリカンジョークといった類を期待して見る映画ではありませんね。

脱出は絶対に不可能だと豪語されるほどの監獄だけあって、いよいよ脱獄が始まっても本当に成功するのか?と次から次へと問題が立ち塞がり、最後の最後まで見ている側も気が抜けません。一方でシュワちゃんが機銃を使う時は「お前らこれが見たかったんやろ?ん?」と言わんばかりに勿体ぶったカメラのスローからの乱射が始まる等、お約束も忘れていなかったり。

最強の敵は自分

ただスタローンとシュワちゃんが共演したというだけでなく、本作の背景も個人的には好きな要素だったりします。

元々ブレスリンは検察官でしたが、彼が刑務所に送った受刑者が脱獄し、愛する我が子を殺された。それ故に彼は誰も犯罪者が脱獄が出来ない世にする為にに脱獄コンサルタントとでもいうべき仕事に付き、「絶対に脱獄のできない監獄が作られる」為に脱獄を仕事にするようになった。

更に今回ブレスリンが収監された刑務所は、彼の書いた本を参考にして作られている。言わば自分との戦いという面もある一方で、ブレスリンが脱獄出来る限り、彼の理想とする監獄ではないということでもある。自分をはめた奴に復讐する為には脱獄するしかないが、それはブレスリンの望みは未だに叶わないことを示しています。

最終的にブレスリンとロットマイヤーは脱獄に成功し、監獄は破壊され所長は丸焦げ、はめた上司へもきっちり復讐を果たすことには成功しましたが、しかしそれでもブレスリンに待っているのはやはり新たな刑務所への収監依頼。終わってみれば、彼にとっては今回の刑務所もまた、今までと同じく脱獄できる刑務所の一つでしかなかったんですね。

脱獄出来ずお手上げをするその日まで、彼の脱獄の日々は変わることがないのでしょう。

緊張感あふれる脱出劇を見よ

二大巨頭の共演で描かれる、最後まで見ている側も緊張の抜けない重くシリアスな脱出劇「大脱出」。スタローン・シュワルツェネッガーのファンはもとより、この手のシリアスな映画が好きな人にはうってつけの一本と言えるでしょう。