ソマートンへようこそ ラストスタンドを見ました 感想

先日BSでコマンドーが放送されたのでつけていたら、最近港湾労働者組合員の活動をしてないなと思い、久々にシュワ映画を借りてくることにしました。

ってなわけで、今回見たのは「ラストスタンド」。ターミネーター3以来、10年ぶりにシュワルツェネッガーが主演を務めた作品。流石に今から5年前なので、シュワちゃんの容姿も老人と言って差し支えないものになってますが、むしろそれが昔に無い味を出してて良いですね。渋い、実に渋いんですわこの映画のシュワちゃんは。

平和な街を守る保安官どの

舞台はアメリカとメキシコの国境付近の町、ソマートン。平和そのものなこの街に勤める保安官レイ・オーウェンズが本作でシュワちゃんが演じる男。かつては凄腕の麻薬捜査官でしたが、現在は仲間を大勢失った事件を機にロスを去り、平和なソマートンで保安官として平穏な生活を見守っている様子。

ソマートンは市長を含む大勢の住民がラグビーの観戦に出払い、副保安官も暇で暇で武器博物館を構えるルイスの工場で銃の試し撃ちをしていたりと、見事に平和ボケした街。しかし朝から不審な男とトラックが目撃され、更には郊外の農地にいるパーソンズさんが射殺されたりと、事件とは無縁のこの街で、何やら大事が起こりそうな予感がしています・・・

一方その日の夜、ロサンゼルスでは麻薬王コルテスが護送中に身柄を奪われるという前代未聞の大事件が発生。FBIの捜査官ジョンは彼にことごとく出し抜かれ、コルテスは着々と国境へ近づいていきます。しかも彼が逃亡に使うのは特別仕様の1000馬力の車。本人も見事な運転技術を持っており、このモンスターマシンを使って尺をたっぷり取ったダイナミックな逃亡劇がこの作品の魅力のひとつとなっています。

この街が最後の砦

ソマートンの様子とコルテスの逃亡の様子が交互に展開する中、明朝にパーソンズさんが亡くなっていることが発覚。彼を殺した犯人を追跡したことで、レイ達ソマートンの保安官達もコルテスの一味ブレルと遭遇することになり、レイとコルテス達がここで交差。

更にコルテスの逃亡ルート、その方法を読み切ったレイは、ソマートンをコルテスが通過することを確信。FBIやCIA、アメリカ軍も間に合わない状況下の中、自分達の街を守る為、そして一味に殺され殉職した若き副保安官ジェリーの無念を晴らす為、レイと副保安官のサラとフィギー、ジェリーの親友フランク、そしてルイスのたった5人で、軍隊並の戦力を持つブレルをソマートンで迎撃することになりました。

最初の遭遇時にライフルや暗視ゴーグル、ロケットランチャーを使うことからも分かるように、ブレル達は潤沢な装備と人員を持っており、そのままではレイ達に勝ち目はありません。が、ルイスの武器マニアっぷりがここで大いに役立ち、彼らは大量の銃器と弾薬を入手。街の車等を利用してバリケードを構築し、迎え撃つ準備を整えます。こうして静かな田舎の朝、防衛戦が始まりました。

尚、街に残っていた住民達はあまりの平和ボケで逃げることなく店でモーニングを食べている始末。シュワちゃん達の必死さに対するギャップもまた笑いを誘います。

これがソマートンでの歓迎だ

シュワちゃん自身が老いたことを反映してか、レイも主役だけあって強いものの圧倒的というほどでもありません。そもそもレイ以外は場数を踏んでいるわけではなく、またレイ達の武器も骨董品レベルのものが多く、更にフィギーは早々に撃たれて気絶、ルイスも撃たれて動けなくなる等、圧倒的に不利な戦力差での決死の防衛戦になっています。

しかしフランクが密かに所持し修理もしていた重機関銃による斉射、家に押し入ってきた一味に後ろからライフルをぶっ放す婆さん等のソマートン式の来訪者への熱烈な歓迎により、レイ達は何とかブレル達を全滅させることに成功。強大な戦力差をひっくり返すっていうのは、やはり見ている分には爽快なものですね。

最終的にレイ達はブレルを含めて一味を全滅させることに成功。しかし、肝心のコルテスには街の通過を許してしまいます。レイは市長の車で追跡し、数mの高さで群生したトウモロコシ畑でのチェイスの後、コルテスの逃亡ルートであった渓谷の橋において待ち構えます。

未だに大の男一人を持ち上げられるほどのアクションが出来るシュワちゃんには驚かされますが、やはり老いた保安官だけあってかコルテスにはナイフを刺される等、一方的というわけにも行かず。しかし最後にはヒーローが勝つのはお約束、コルテスはレイに逮捕され、車によって市中引き回しの刑で連れ戻されることになるのでした。

お約束と老いたシュワちゃんの融合

化物マシンをふんだんに使ったカーアクションと逃亡劇、銃撃戦やラブロマンス、最後はサシで勝負等、映画における一通りの「お約束」が詰まった作品。一方でソマートンでの銃撃戦やフィギーの風貌、妙に多いリボルバーに最後のコルテスの車での引き回し、荒野を意識したメインテーマ等、現代アクション映画と西部劇が融合したような内容になっています。

老いたシュワちゃんはそれに合わせてか本人はそこまで圧倒的に前面に出てくるわけでもなく、それでいて年長者、多くのものを見て体験してきた老いた元凄腕と言う部分が強調され、結果的に終始老体に鞭打った風な演技になっているのと、それによって全員にきっちり見せ場が作られているのが実に良い。帰って来たヒーロー、老いて尚現役と言う言葉がピッタリとはまります。

アメリカでは大コケしたらしいですが、私的には最初から最後までとても楽しかったし、やはりシュワ映画は面白いものだと再認識出来ました。次は「大脱出」を見るぞー。