仮面ライダーアマゾンズ 最後ノ審判を4DXで観て来ました

一週間遅れになりましたが、アマゾンズの劇場版を観て参りました。先週の土日は所用で行けなかったし、仕事終わりは大阪だと時間的に家に帰れないor間に合わないor次の日がやばたにえんなので、この土日に橿原まで行くしか無かった。ガルパン最終章の47分ってそういう意味では気楽に見れたんだなぁと。

そういえば朝はビルドを見てましたが、げんとくんが「この国の将来の礎を作る」とか言ってて、聞いた瞬間にプランシー神父を思い出しましたね。己を捨てろ・・・大儀の為の礎となれ・・・現実をきちんと見据えて、より良い選択肢を選ぶのだ・・・

ビルドは毎週エボルトに対して何とか時間稼ぎをしている印象なので、どうも爽快感が無いのが最近見ていて悩み。エボルト以外もハゲ兄弟はかずみん一人相手にも勝てなくなってて正直もう不要、難波の爺さんは現実見えてないし敵側の扱いに困ってる節がある。何よりエボルトが何故そこまで惑星を滅ぼしたいのかという動機が分からないのがモヤモヤする。戦兎に憑依したのでその辺が戦兎視点で分かるかと思ったらそうでもなかったし。

以下ネタバレあり

舞台はシーズン2の終了時から更に2年後。冒頭から4Cに悠が追い詰められ(ジャンクレイダー、これ以後はEDまで出番無し。)、それを庇った美月ともども射撃するも湖に逃げられ、悠と美月は謎の養護施設に助けられる。しかしその施設は・・・という始まり方。

シーズン1から数えて7年以上の歳月が経過して、もはや悠も養殖ではなく、一匹の野生の動物になっていて、その悠の前に養殖アマゾンが現れて、かつて仁に自分が教えられたように、ただ家畜として消費されるだけの彼らに動物としての生き方を示そうとする、という展開は良かったと思う。

駆除班もシーズン2を経た心境を見せるだけでなく、悠を全力で守ろうとする頼もしさと、アマゾン達との共存を捨てきれない、それでも上手く行くとは限らないという無力さを同時に見せていて、相変わらず実に魅力のあるアマゾンズの裏の主人公達だなと思いました。

ただ自分、途中まではあの肉を食べてる老人達が新しいアマゾンで、施設の出荷される子ども達が人間だとミスリードしていました。千翼の件も合わせたら、人間がアマゾンの肉なんて食べて大丈夫なはずがないって思っていたので。実際には完全な草食という家畜動物の証拠も速い段階から上がっていたので、私みたいな人は少数派かもしれませんが。

あと予告から分かっていましたが、やっぱり元凶は橘局長でした。ぶっちゃけ、初めてのシグマガチャでSSR前原君なんて最上級のシグマ作っちゃった成功体験で、シグマチャを辞められない課金中毒に陥ったのが何もかも悪い。今回は戦闘用アマゾンではなかったけど、一番アマゾン細胞に取り憑かれちゃった人でしたね。

橘局長をどうにかしないとこの先も同じことだと思っていたので、最後に破滅を示唆して終わったのは良かったですね。黒崎と札森の2人も、流石に自分らに隠れてダブルスタンダートやってた局長には我慢ならなかったようだし。ただまぁ、野座間のジジイと水澤本部長はちょっと痛い目見るべきじゃないかな?

家畜の支配者ネオアルファ

今回は新たなアマゾンとして、ネオアルファことアマゾン牧場の管理人、御堂が登場。裏の顔は施設のアマゾン達をただの家畜としか思っていない冷酷非道な奴で、ムクを切り刻んだりアマゾン達へ銃撃しているシーンは正直怖かった。

ネオアルファはチェーンソーとガトリングガンが装備されていましたが、これは肉を解体する武器と人間の生み出した傑作の殺戮道具の組み合わせで、正に家畜を支配管理する人間の武器としてはピッタリなチョイスだったように思います。武器を重用するのもオメガとアルファとの大きな違いで、食うか食われるかの野生の世界には生きていないという2人との違いを端的に表していたと感じました。

ニューオメガに終始優勢に立つ所かドライバーを破壊し、仁相手にもかなりのダメージを与えたりと、御堂自身の豹変も含めて映画で新しく出るに辺りそれなりのインパクトは残したように思いますが、ニューオメガをボコれるのにアルファには負けたので、イマイチ強さが分からないですね・・・というか、シーズン1で駆除班全員+オメガ&アルファでようやく倒せた前原君、7年前の時点から事実上最強の座を守り続けてるの凄くないですか?

それと御堂は自分が人間だと繰り返し主張していましたが、実際には仁と同じで後天的なアマゾン・・・ですよね?アマゾンが自分を人間なんて言っても千翼みたいに周囲の惨状を見ろとしか言いようの無い例もあるし、仁さんもアマゾンの匂いがするって言ってましたからね。

人間の代表とアマゾンの代表

シーズン2では新型アマゾンとオリジナルの出現でそれ所じゃなかったわけですが、今回ようやっと仁と悠に決着が着いて良かった。

人間が決めた人間のルールで、どこまでもアマゾンは人間に支配される生物でしかなくて、その極めつけと言えるのが勝手に生み出しておいて勝手に根絶やしにする仁。それに対して、生まれた以上は生きる、自分が生きるだけでなく生きていて欲しいと思う人達も守って生きたいと願うのが悠。言ってみれば、人間とアマゾンのそれぞれの立場の代表と言えるのがこの2人ですね。

でも、少なくとも仁だけが生き残る結末は絶対に無いと確信していました。あるとしても両方生き残るか、相討ちになるかのどちらかだろうと。仁はシーズン2で七羽さんも千翼も失い、残されたのは自分を含めてアマゾンを全て狩るという使命のみ。言わばいずれ破滅する為に生きているので、仮に遥に勝っても遅かれ早かれ自害するのは確実。

対して悠は人間の都合で生み出された身で、それでも生にしがみつき、駆除班や美月のように生きていて欲しいと願う人達と繋がっている。更には今回、守りたいものを守るというその意志の為に、ムクを食らってまでアマゾン達を生かそうとした。どちらが生きたいという意志が強いのかは明白で、どちらかが生き残るなら間違いなく悠だと思っていました。

仁もシーズン2では新型とオリジナルを生み出し、更に今回も新たなアマゾンを作り出す土壌とされ、本人の意志とは裏腹にどこまでもアマゾンを生み出してしまう存在になっていて、悲しいけどそういう所は千翼の父親なんだなって。今回は遂に七羽さんの幻影まで見ていて、相変わらずの強さとは裏腹にもう見ていられない悲壮さを漂わせていました。本当は悠に殺してもらう為に、わざとあそこまで追い込んだのでしょうか。

アマゾンズの完結作としてはこれで良いと思う

誰も知らない所で仁が橘局長に2年前から拉致されていた、その施設に偶然悠と美月が迷い込む、オメガ>アルファ>ネオアルファ>ニューオメガという訳の分からない強さの順(と言うよりニューオメガが不遇過ぎる)、最後に悠はどこからドライバーを持ってきたのか等、粗も多いですが仁と悠の物語の終わり方としては上手く着地したと思います。特に2人の迫真の演技はシーズン1,2以上に一見の価値あり。

賛否は分かれるかと思いますが、一度は自分の目で見て確かめる価値のある作品でしょう。

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